知 | 書道家 北村雲星の小ネタ集

書道家 北村雲星の小ネタ集

書道をもっと気楽に身近に!

書道を初めて間もない生徒さんの多い私の教室ですが、今月は生徒さん達に、師範試験の何問かをチャレンジして貰っております。


そう、お手本がない状態で、自分の美的センスのみで、指定された書体で書いてみる、という練習です。


ドSモード全開っ!!( ゚∀゚)=3ムッハー


これには生徒さん達は戸惑うばかり。


ほとんどの方が、白い紙を目の前に右往左往します。


ハッキリ言って、最初の点の書き方からして分からないという人が大半です。


……でもそれで良いんです。


これは自分が知らないという事を知る授業ですから。



書道、特にお習字で、お手本を写す練習ばかりやっていると、お手本を上手に写す能力ばかりが身に付きます。


お手本があればそっくりに書けるけど、お手本がないと全然書けません、という方って意外と多いんですよ。


これはお手本を見ないで書く、という練習をしてこなかったためです。



今回、私が教室の授業でやっている様に、まったくお手本なしで、指定された書体で書く、という事をすると、初めは全然書けません。


点一つ書くのにも、縦に入るのか、横に引くのか、はねるのか、はねないのか、長いのか、短いのか、何をどうして良いのか全然分からないのです。


お手本があったら、そのままその通りに書くだけなんですけどね。


この練習のポイントは、全然分からなかった事を覚えておく事にあります。


点一つとっても、書けなかった事を覚えていれば、次にお手本に同じ様な点が来た時に、しっかりとその点の書き方を理解しようとします。


単に写すだけの練習ばかりをしていたら、何にも考えずにただ写すだけになってしまいますが、一度書けなかった経験をする事で、お手本に対する理解度が格段にはね上がるのです。



自分が如何に何も知らないか、を知る事によって、より多くを知る事が出来る様になるのです。



……でも、かなり辛い作業なんですけどね、これ。



本来、"自分を知る"という事はかなりキツい事です。


よく

「自分探し」

とか言って、海外に行っちゃう人がいますよね。


……そんな事で自分が理解出来たら苦労はしないですよ。ε-(‐ω‐;)



自分を客観的に見る、という事はとても辛い事です。



例えば、自分の声を録音したテープレコーダーを聴いた時とか。


気が抜けたところを勝手に撮られた写真を見た時とか。


自分の全然素知らぬところで撮られたビデオを見せられた時とか。


なんだこの不快な存在はっ!?Σ(゚□゚|||)


……とかって思いませんか?


私なんか余りの酷さに吐き気がしますよ。


本当、よくこんなんで、恥かしげもなく生きているなー、って。



自分を探したいなら、海外とか行かずに、自分の親や兄弟、親戚、友人やら知人やら、あと遠慮が一切ない知り合いの小学生とかに、自分をどう思うかを訊いてみたらいいんですよ。


きっと耳を塞がずにはいられない事をバンバン言われます。


特に小学生とか。


的確に急所を射抜いてきますよ、本当。


『他人が評価する自分は本来の自分とは違う!』

とか言う人がいますけど、意外と他人の評価って正しかったりします。


みんな、結構人を見る目があるんだよなぁー……。( ̄_ ̄lll)


本当、自分を知るって辛い事です……。il||li_○/ ̄|_il||li



……でもまず、現実の自分を受け入れる事からスタートです。


ありのままの自分が酷い事をちゃんと理解するから、人は成長するんです。



と言う訳で、私は今月、心を鬼にして、生徒さん達に師範試験問題に挑んで貰っております。


ファイトだ、みんなっ!!



……と、他人事の言っていられる場合でもなんですけどね。



私も小筆(かな)の師範試験をやり始めて、かな作品の書けなさに今更ながら愕然としました……。


……いえ、自分の実力は把握していたつもりだったのですが。


まだまだ自分に対する評価が甘かったみたいです。



でも、ここからが成長だぜよ! (Φ皿Φ)クワッ!




知




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