ちょぴっと嬉しかった
今日も、いつもお昼休みに食べに行くイートインスペースがあるパン屋さんに行った。
わたしはコーヒーが飲めない。
なので、いつも紅茶をオーダーする。
セルフなので砂糖ミルク類は各自でカゴから取る事になっているが、レモンのポーションだけはカウンターの中にある。
お会計しようとパンを載せたトレーを持って行った時、およ、と会計カウンターの上を見て思った。
レモンのポーションが、まだ何も言ってないのに既にカップソーサーにセットしてある。
わたしの前にオーダーした人のものかと思ったら、違った。
それはわたし用だった。
いつもホットのレモンティーをオーダーするのを覚えていた店員さんが、言われる前に用意していたわけです。
それに気がついた途端、何だか面映い気持ちがしましたよ。
照れちゃうというか、嬉しいんですが。
もしここで紅茶以外をオーダーしては、店員さんの読みが外れて可哀想だ。
や、レモンティーをお願いするに決まってるんですが(笑)。
ここで昔に読んだマンガを思い出した。
逢坂みえこさん著『おじさんが好き』という、1991年刊行の古いマンガです。
新入社員の女の子が主人公で、上司の“おじさん”の仕事の姿勢や趣味などのこだわりを見て、社会人としてのスキルを上げていくという短編集。
その中に、『上司が気に入って常連になっているコーヒー専門店で、彼は真夏でもホットコーヒーを飲んでいる』というエピソードがあった。
この店ではホットと決めているので、たまにはアイスコーヒーが飲みたいという時は他店に行く。
実はそれをマスターも知っている、でもお互い何もわざわざ言わない…そんな話。
湯気が立つカップを見ながら、初めての真夏の店で繰り広げられたマスターと上司の“どうしよう!”というお互いの葛藤シーンのコマを思い出していた。
結局その日は、暑いのをガマンしてホットコーヒーを飲む事にした上司。
ある夏の日に主人公が「コーヒーを飲んでくる」と言って出かけた上司を探して、お気に入りの専門店へ行ったが…居ない。
「今日はことさら暑い日ですからね…」とマスターが主人公に話すシーンが、とても大人だなあと思ったものだった。
初めて読んだ当時のわたしは、主人公と同じく社会人になりたてだった。
今でも読み返す、優しい読み口の一冊です。