本当は許してはいけない話 | Facing Forward

本当は許してはいけない話

今朝の通勤電車での事。

わたしが立っている目の前の席に座る細身の女性が、少し大きめに船を漕ぎ出したのです。

こういう光景は、毎朝あちこちで見られるもんですよね。

女性の隣に座っていた初老の男性サラリーマンの肩に、ユラユラ何度もぶつかっていたので、男性はとても迷惑そうでした。

ぶつかられる度に顔をしかめ、少し肩で押し出すように女性を避けてみたり。

女性は一向に起きる気配なし。

今度は反対側の男性にも寄りかかって、同じように肩で避けられて…

これもよくある光景。自分も何度か経験してます。


で、問題は、それで終わりではなかったのです。


わたしは立っても座っていても、だいたいDSで遊んでいるんですが、乗って20分が経つ頃、もうすぐ人がたくさん乗り降りする駅に差し掛かるなあと、習慣で画面から窓の外に目を向けようとした時のことです。

妙に座席から不審な動きがあるように思えて、例の女性のゆらゆらするのが目の端にちらついてるだけなのかなとも思ったんですけど。

女性の左に座っていた初老の男性が、自分の右ひじを左手で押さえているんです。

ああ、女性の肩が何度もぶつかって嫌だから、ガードしてるのかな…と思ったんですが、それにしてはおかしいんじゃない?そんな仕草はむしろ女性の方がしそうだけど、そんなに嫌なのかな?と男性の腕をじっとみていると。

女性は、自分の膝に鞄を置いて、その上に両手を添える感じで乗せている体勢。

揺れる電車に合わせて彼女も揺れる。その脇がノーガード。

脇と腕が離れていて、白いブラウスに濃い影を落としてます。

その先は胸。

男性の、その右ひじを押さえる左手が不自然に緩く添えている印象を受けたので、ジッと注目したのです。

「そんな位置に手を置いていたら、痴漢と誤解されますよ」と頭の中で声かけのシミュレーション。

できればそうであって欲しいと思ったんですけどね…

女性の身体がゆらり、と反対方向に揺れた時に見てしまいました。

自分の左手から逸れていく女性の胸を追いかけるように、男性のひじを押さえているはずの左手の指が3本、無理な姿勢なので無理矢理「ぬぬぬぬぬ…」という感じで伸ばされているのを。

きっと自分の方に女性が倒れてきた時に、ぽよん、と胸が当たったのでしょう。

その感触を味わいたくて、今なら揺れに乗じてもう一度!今度はしっかりと!!って思ったんでしょうね。

…ってゴルアーー!!ヽ(`Д´)ノ

おっさん、これはイカンよおっさん!

今のところ未遂だけれど、次の手があからさまに「胸へゴー」だったら、わたしがその手をDSでぶっ叩くから覚悟しろよ?

DS上部画面と男性の手を交互に見ている状態でしっかりと監視しました。

もっと手の動きが見えるようにと立ち位置も調整。

何度も自分の方に目線を向けるわたしに気がつかないほど、男性の神経は自分の左手に集中してるみたいでした。

わざとDSのフタをバチン!て音立てて閉じたり、イヤホンを男性の膝に落ちる寸前まで長く伸ばしたりして、何とか男性に「気付かれてるよ!多分隣のリーマンも見てるよ!それ以上はやめときなよ!」という信号を送ってみたものの、ダメだ、彼の気持ちは胸に行ってしまっている。


それよりも女性を起こした方が良いかもしれないと思った時、もう降りなくてはいけない駅に着いてしまいました。

すると、その男性も右ひじを左手で押さえた体勢のまま、立ち上がろうとしたのです。

あんたもここで降りるのかよ…と体勢上、男性を見下ろすようになったわたしと、男性の目がバチッと合いました。

他人の、顔から一瞬で血の気が上がって急激に引くところを、君は見たことがあるかい?

まず羞恥の赤がまだらに浮かんだんでしょうね。その後を瞬時に考えたのか、そりゃあもう真っ青でしたよ。

わたしから逃げるように違う扉から出て行く時も、やはり右ひじを押さえたままだったので「あくまで右ひじを押さえているだけの自分」を貫いていたのですね。見え見えでしたけど。

件の女性も同じ駅で降りたのですが、何かまだ眠たそうでした。


わたしが思うに、眠っているという隙だらけの無防備状態で痴漢をされたら、自分自身を責めるような気がします。

いえ、「そこに女体があるから」と触って良いわけないですよ。

でもチャンスがあれば触りたい男性がいることも事実。

こうやって「当たっていたのは手の甲だから」という逃げ道を用意してるあたりが腹立つよ。

だからこそ、自分の身体を守れなかった自分自身に腹も立つのです。

今回見逃してやったのは、あくまでも未遂だったから。

本当にあの延ばした指先が女性の胸に触れたら、DS落とすだけで済ますつもりもなかった。

真っ青になるくらいなら、二度とそんな気を起こさないで欲しい。

あの男性に限らない、世の男性諸兄、チャンスがあっても人として踏み止まる理性を持って欲しい。

そういうチャンスを与えたことになるわけですが、後悔…少しだけしてます。

情況だけなら白にも黒にもなるし(今回の男性はどうみても黒寄りですが)、現行犯でなければダメだった気がするし、鉄道警察に突き出すことが出来ても「要らない時間を食った」と女性から恨まれるかもしれない。

正義を通すのは…難しいです。

わたし自身、理想ばかりで腹が立ちます。


それから、女性ももっと身を守ろう。

電車でうたた寝する時は、隣の人に迷惑かけない程度に腕を組むか、脇をぴっちりと閉めよう!

自意識過剰はアレだけど、敵に要らない隙を見せないのも良い女の条件だと思いますよ。

というか、良い女は電車でだらしなく他人に寄り掛かって眠ったりしない…か?(^^;