ルールって | Facing Forward

ルールって

自宅の最寄り駅前のスーパーに寄って買い物をして、駅前駐輪場を横切って帰宅の途につくわけだが。
その日は、50メートル先にある2階建駐輪場の入り口、スロープ上からパッと火花が散るのが見えた。
バチバチと音と煙をたてた花火を1本、小学校高学年くらいの子供5、6人がスロープ下の1階部分に放り投げた。
「?!」
うわー火事や~とフザケ調子のぬる声を上げながら、不自然なくらい早足でその場から立ち去る子供達。
幸い、直ぐに消えて自転車に燃え移る事がなかったので良かったが、もしかしてこれは放火の現行犯じゃないのか。
カッとなって、子供達を追い掛け捕まえて、警察呼ぼう!と思ったが、既に彼等はどこかへ行ってしまったようで見失ってしまった。

警察を呼ばずとも、自分達がどれだけ悪い事をしたのか教えたかった。
未成年がライター類の火種を持ち歩いている、それで火をつけた花火を駐輪場に投げ込む。
無人だったから良いのか? 爆弾じゃなくて花火だから良いのか? 直接自転車に火をつけるんじゃないから良いのか?
そうじゃない、そうじゃないぞ。
イタズラでは済まない、下手をすると他人に怪我をさせ財産を奪い、そして自分も傷付くことになりかねない。
物を大事にするとか思いやりを持つとか、そういう基本の所をちゃんと知っていれば、こんな『遊び』はできないだろうと思うんだ。
そういうことをきちんと教えないと、彼等は好奇心だけで動き、結果を見ない、知らないまま大きくなっていく。

そして別の事も考えた。
彼等のような子供の親も、こんな感じなのかなと。
警察に説諭されて親が迎えに来た場合、警察や通報者に逆切れするタイプ。
今回の場合はわたし相手に逆切れ。何故息子を怒るのか、別に自転車を燃やしたわけじゃないし、あんたの自転車でもないのに出しゃばって来るんじゃないよ等等。
ありそう、ありそうで怖い。
電車とかレストラン内など、公共でのマナーがなってない親子が該当するのか。例外もあるけど、ほぼ当てはまる気がする。

この話を同僚H(先日の詫びに美味しいお菓子を進呈して関係は修復されました)にしたところ、Hは即座に頷き、自分もそう思っていたと言う。
同僚H「それより、子供追っかけて行かなくて正解ですよ、こわいこわい」
わたし「まあ全員捕まえるのは無理だったけどね」
同僚H「そうじゃなくて、あなたが逆に捕まってボコボコにされてましたよきっと」
わたし「小学校5、6年生くらいのちびっ子だったけど…?」
同僚H「ライター持ってるような子でしょう。全員でよってたかって羽交締めにして、お金取られてボコボコですよ」
わたし「…ボコボコ…」
同僚H「ボコボコです」
子供達の見てくれは、金髪でも茶髪でもなく、服装が乱れてない入れ墨もない、ごく普通の小学生だった。
でもライター持ってるだけでこんなイメージだ。
多少突っ張ってスタンドバイミーを気取りたい年頃ではある。
が、やって良い事と悪い事があるくらい分別つけてほしい。
やはり追っかけて雷落としておくべきだった。
同僚H「だから返り打ちにあいますって。ボコボコにされても良いんですか」
わたし「ケンカ上等だけどな……(ガツン)痛っ!」
机下に落ちたボールペンを取ろうとして、机の角におでこをぶつけてしまった。
Hがそのくらいで済んだと思って大人しくしてて下さい、とかわりに拾ってくれた。

本当は、面倒で臆病になったから追い切れなかったのか、体力切れなのかとも思う。
昔のように、皆で育てるような子育てが出来ない今の世の中で、理想論だと言われても、願う事だけはやめない。
どうか子供達が伸びやかに健やかに、笑って暮らせますように。
大人の都合に無理矢理合わさせられて泣いたりしないような世の中になりますように。