「最近、楽しいことがわからないんです」

そう話してくださった方がいました。

こういうとき、
何かを足したり、
前向きな答えを返したりはしませんでした。

元気づける言葉や、
「こうしたらいいですよ」という提案を
すぐに差し出すこともしませんでした。

代わりにお伝えしたのは、
とてもシンプルなことでした。

「まぁまぁ美味しい」ではなく、
「あ、これだーーー」と
身体がはっきり反応するものを
ひとつ選んでみること。

正解や量よりも、
ちゃんと感じられているかを大事にすること。

いま心地いいと感じる音楽を聴く。
心地いい場所に身を置く。
無理に元気になろうとしなくていい。

五感が喜ぶことを、
ひとつずつ思い出していく。

楽しいと感じる力は、
なくなってしまったのではなく、
少し休んでいるだけのことが多いのです。

身体が緊張し続けていると、
感じることよりも、
考えることが先に立ってしまいます。

でも、身体に余白が戻ってくると、
考えるより先に、
内側がふっと動き出すことがあります。

それは、
「変わろう」と決めた結果ではなく、
「大丈夫かもしれない」と
身体が思い出した結果なのかもしれません。

何かを足さなくても、
無理に前向きにならなくても、
人はちゃんと、自分の感覚に戻っていく。

そんな場面に、
日々立ち会っています。