しかし、たがみ 氏といえば、軽井沢シンドローム に代表されるように、通常サイズのシリアスなキャラクタと、二頭身キャラクタを織り交ぜたスタイルが有名でもあります。
しかし、若かりし頃、チラッと読んだ軽井沢シンドローム は、ちょっとすけべいな感が強く、まだ純粋だった私には受け入れることができませんでした。
そんなトラウマもあって、二頭身キャラ織り交ぜたスタイルの作品は読んでいなかったのですが、そのスタイルにもかかわらず何気に読んでみてスッカリ嵌まってしまった作品があります。
本格(?)探偵漫画「なあばすぶれいくだうん 」です。
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警察署を依頼退職した田沼平九郎は、娘の京子、京子の大学の同級生安堂一意(あんどう・いちい)と、その親友三輪青午(みわ・せいご)らと、探偵事務所を運営する。
頭脳明晰で、難事件を解決する事務所のブレイン安堂は、美青年でもあり、あちこちに愛人を持つが、虚弱体質で年中嘔吐を繰り返している。体力は皆無に近しいが、なぜか行為はきちんと致す。
その安堂の体力のなさをカバーするかの如く、三輪は、ある種の超能力とも言える怪力の持ち主である。
愛車の四駆のほか、タイヤの付いている乗り物のほとんどを乗りこなす腕前をもち、雪山も含めた登山もこなす豪快さと、一方で水草を愛するアクアリストの顔も持つ繊細な面も持つ男でもある。
安堂とは対照的に、頭は悪く、記憶力も乏しい。女性にも初心である。
そんな“田沼平九郎探偵事務所”に、若い女性稲葉美矢から、友人捜査の依頼が舞い込んだ。
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事件は基本的に一話完結の形で進んでゆくのですが、回を重ねるごとにキャラクターの成長、人間関係などが徐々に構築され、世界観が構築されてゆきます。
前に解決した事件の流れから後に発生する別の事件や、以前の登場人物が別の関係から出てきて再開したり、と、微妙な複線もあったりと、シリーズとしても楽しめる作品です。
たがみ氏の別の作品の登場人物なども時折登場し、ファン心理を擽ります。
また、特徴的なのが、各話のタイトルのつけ方です。
主にミステリー作品なのですが、世の中に出版されている作品のタイトルをもじっているようなのです。
ちなみにこんなの。
「明日墓村」
「円と面」
「ダイヤモンドはAnに」
参考のタイトル、想像つきますか?
また、タイトルで笑ってしまったのが達人シリーズ。
これは、ときどき入る四コマ漫画のサブタイトルなのですが、
「晴れときどき達人」「達人よこんにちは」「達人がいっぱい」
「殺人」を「達人」に置き換えただけで、こうも想像力を書き立てるとは、思いませんでした。
オヤジギャグといえばそれまでですが、私はオヤジですので問題ナシであります。
そんな中、タイトルもさることながら、最も内容が気に入っているのが、
「その男達、凶暴につき」
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とある財閥のお嬢様を、空港で出迎えるという仕事を受けた安堂と三輪。
飛行機の到着を待つ間、退屈さに大あくびをした三輪の口の中に、機密の入ったマイクロカプセルが飛び込んでしまう。
機密を追う殺し屋に狙われることになってしまった三輪の前に、以前戦った傭兵、朽木が現れる。
そのカプセルを守る仕事に就いていたのだった。
遅れた飛行機で現れたお嬢様を守りつつ、壮絶なカプセル争奪戦が始まった。
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これは三部作になっていて、読み応えがありました。
お嬢様の行動に不審な点はありますが、まぁそこはご愛嬌♪
物語がよければいいのです。
他にも、本格、と謳っても言い過ぎではないお話が満載です。
なんとなく絶版傾向ですが
、機会がありましたら、是非。今日はここまで。
NERVOUS BREAKDOWN 全13巻完結(ノーラコミックスコンパクト)
たがみ よしひさ (著)