もちろん、ある程度の知恵が付き、宇宙飛行士は航空会社のパイロット以上に超エリートがなるような職業だということが理解できるようになってからのコトではありません。
アポロ計画で、人類が初めて月面着陸を成し遂げる二年前に私は産まれたのですが、後に、自宅の白黒テレビで、月面着陸の様子を、親以上に真剣に見ていたとの証言がありますが、私は全く覚えていません(笑)。
三つ子の魂百までといいますが、当時二歳半の私は、ちょっと届かなかったようです。
が、記憶の奥底に、なんらかの、宇宙に対する憧れとか何かが植えつけられていたのかもしれません。
宇宙と聞くと、ワクワクするのです。
宇宙系のSFが大好きなのは、そういった影響があるのかもしれません。
さて、昨年末、書店の漫画コーナーをウロウロしていたとき、目に付いた本がありました。
タイトルは、宇宙兄弟 。
大泉洋 に似た顔のキャラクターが、ブルース・リー の格好をしている表紙(下記4巻の表紙参照 )でした。
その上に、“当店一押しのマンガ”と、タグが立っていたので、余計気になったのかもしれません。
その書店では、コミックをビニールで包んでいて立ち読みは出来ませんでしたが、保険の意味も兼ねて、とりあえず第一巻のみを購入しました。
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2025年。テキサス州ヒューストンで、月面着陸ミッションの記者会見が執り行われた。
火星で移住へのリハーサルを見据えた、月面環境構築と長期滞在を実現する事が目的の計画である。
そのクルーとして、日本人初の月面着陸者になる予定のナンバヒビトの姿があった。
会見の場でヒビトは、自分より先に月面を踏むはずだった人間がその場にいないことを嘆くコメントを発した。
その人間とは、ヒビトの兄、ムッタである。
しかしその頃、日本では、ヒビトの悪口を言った上司に頭突きを喰らわせたムッタが、勤務先の自動車開発会社を解雇されたばかりであった。
兄の無職を知ったヒビトは、一計を講じる。
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一巻だけ読んで、購入のきっかけとなったその書店の株が、一気に上がりました。
近未来の設定が実に上手く、また、NASA やJAXA といった実在の団体名称を使ってリアル感を醸している構成が実に巧みで、一気にその世界観を読者に展開してゆきます。
読み終えてすぐその書店に向かい、手持ち金で足りるだけの(泣)4巻まで、一気に購入してしまいました。
こんな衝動買いは、初めてだったかもしれません。
あまり書くとネタバレになるので控えますが、現行最新刊の8巻で、ムッタを中心に進んできたあることに決着がつき、新展開へ突入します。
それまでは、近未来にありうべく平和な宇宙飛行士の物語でしたが、突如として宇宙の怖さといいますか、緊迫した趣に変わってゆきます。
それまでも途中途中に、UFOなどの科学的に証明されていない分野の、一歩間違えればトンデモ科学に分類されそうなひとコマも見せていましたので、正直、この先どういった方向に話が流れてゆくのか、私の薄い灰色の脳細胞では、予測が出来なくなってしまいました。
しかしながら、少なくとも8巻までの、骨子となるストーリー展開や、物語の設定には、現存する宇宙開発技術の取材が充分になされている事が感じられ、加えて、オリジナルのアイディアも盛り込まれ、かなり読み応えがある作品だと思います。
ただ惜しむらくは、私の好みの問題かもしれませんが、人物の描き方(デッサン?)は決して上手とは言いがたい感があります。表情で感情が伝わる部分があるので、まるっきり下手、というわけでもないのかもしれませんが。
ロケットを初めとした乗り物や背景などに関しては、ディティールまでこだわった繊細な描画をして非凡さを見せているだけに、ちょっと惜しい感があります。
とはいえ、イチオシであることは、変わりありません。
宇宙開拓に興味のある方はもちろん、そうでない方にもオススメできる漫画です。
今日はここまで。
宇宙兄弟1[小山宙哉](講談社モーニングKC)
宇宙兄弟2[小山宙哉](講談社モーニングKC)
宇宙兄弟3[小山宙哉](講談社モーニングKC)
宇宙兄弟4[小山宙哉](講談社モーニングKC)
宇宙兄弟5[小山宙哉](講談社モーニングKC)
宇宙兄弟6[小山宙哉](講談社モーニングKC)
宇宙兄弟7[小山宙哉](講談社モーニングKC)
宇宙兄弟8[小山宙哉](講談社モーニングKC)