- ぼっちーズ/入間 人間
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きみがこの、どうしようもない大学生活と闘う気があるなら、
この鍵を受け取るんだ。
ぼっちのぼっちによるぼっちのための小説です。
筆者・入間人間(いるま ひとま)さんは、
『嘘つきみーくんと壊れたまーちゃん』が
実写映画化されて有名となりましたが、
当方未読の為、こちらが入間さんの初作品となります。
最初に触れた当方の個人的な感想ですが、
なんか、西尾さんと森見さんを足して割ったような印象(^▽^;)
章ごとに主人公が変わり5人(秘密基地創世記を入れたら6人)の
物語からストーリーが成り立っています。
時間軸がかなり変わるので
(というか変わってるかどうかぼかしてる感があるので分かりにくいですが)
章ごとに物語を楽しみつつ、
あれってあの人じゃ?みたいな楽しみ方もあったりします。
章ごとの主人公はその誰もがぼっち、又はぼっち候補生だったりします。
当方とシンクロする部分も多く、かなり感情移入して読めました
皆の輪に上手く馴染めない、
それでも誰かと必死に関わりを持とうという所が、
私・・・当方的に好きな部分でした。
多少でも共感できる部分があればはまれるでしょうし、
友人に不自由しない人でも、
こういった人や見方もあるのかと思う部分もあるのでしょうし、
おススメです!とプッシュしてみる。。。
以下、あらすじをふんだんに多用しておりますので、
ネタバレを気にしない人以外は十分気をつけてください。
7670『いつか君との電気ロケット』
僕と中村さん(後、笹島君(笑))のお話し。
アパートと大学を往復する原動力となっている
クレープ屋で働いている中村さん(環境創造学科という
漢字が数珠繋ぎになったような名前の学科に所属)との
3歩進んで3歩下がる的なやりとりが魅力の章。
入学前の合宿エピソードはかなり泣けます(T▽T;)
デンプシーロールしながらの告白とはだんぞや?
と思いデンプシーロールをググッたら、なるほど・・・
ネタ的なので、はじめの一歩の方からのパロですかね(*^▽^*)
百羽鶴の仕掛けは最終章の布石。。。
私的にかなりお気に入りの章でした。
「大丈夫ですか?色々」
「お気に、なさらず」
「それは非常に難しい」
中村さんに狙われている
(笹島さんが告白してくるだけですが)と告げるシーン。
全速力でクレープ屋まで走る男もビビリますが、
言葉と裏腹に冷静な中村さんも結構な変人さんかと思います(笑)
「とにかく、これからは近寄る男共を、信用しない方が良いと思います」
「失礼なことを伺いますが、あなたも性別は男ですよね?」
「はい」
「・・・・・・この矛盾をどうしろと」
上の続き。
中村さんの的確なツッコミ。
「……友達という言葉がどうして生まれたか、考えたことはありますか?」
「……さぁ。そんなこと、一回も考えたことないです」
「きっと、あなたみたいな人が必死にもがいて、
他の人との距離を埋めようと試行錯誤した結果の一つなんだと思います」
この章で一番言いたかったことだと思います。
私は一番印象に残りました。
8766『朝と夜のオセロ』
友達獲得作戦の為、7限後のぼっちを狙って((^▽^;))
夜の大学を徘徊していた俺こと羽生田順は、
喫煙所のベンチに座っていた男・森川豆と出会う。
どうみても胡散臭い豆君ですが、
坂下のコンビニまで菓子パンを買ってきて信用を勝ち取りオセロをする。
毎晩オセロをして若干仲良くなり遂に昼間に会うことに・・・
ラストの落ちは読めてしまいそうですが、
すっきり落ちていて好きです。
昼間に会う段になって緊張のあまり吐きそうになる羽生田さん、
何!?その初デートに緊張するような状態は

セルフツッコミでも同じこといってました(笑)
田才さんのメールは次の布石なのかな
「選り好みがなければ、か。
じゃあ友達も相手を選ばなければ作れるかな」
「友達はよく選べって両親に教わったよ」
「まさか親も、子に選択肢がないとは考えないか」
よく聞く言葉でも、こういった発想はなかなか思いつかないです。
9861『不正恋愛譚』
今回の主人公は前主人公と比べると
かなりコミュニケーションを取ってると思われます。
分かり易く言うと、前二人がひのきの棒が初期装備とすると
最初から鋼の剣を装備している、みたいな。。。
田才さんに騙されてこの大学まできてしまった私は、
夜な夜な現れるレンコンオバケが
秘密基地を狙っているとの噂を耳にして墓地を見張ることに。
卒塔婆男は確かに怖い(((゜д゜;)))
エンカウントしたら絶対ビビリますよ

田才さんが、最後やたらかっこえ~(^∇^)
10957『逆フライング』
大学を辞めようと思った戸井剛は、
ケータイのアドレスに片っ端からかけるが、
引き止める人もいない。
先生とのやりとりはいいな。
最終章の前座なのか、短いしあんまし印象に残んなかったです

この頃にやっと、あの先生は・・・て思い始めました。
12053『清き湖底に住み着く者たち』
吉田さんがやたら可愛いです!
音石さんフィルターがかかっているかやたらそう感じました(^▽^;)
肝試し、クレープ屋の金庫、折鶴、すべてが収束された章でした。
音石さんと吉田さんのやり取りは赤面もの過ぎです。
だがそこがイイ!みたいな。。。
歴代体長達の空気は、それで居心地がよさそうです。
ぼっちをきれいな水にしか住めない魚に喩える森川先生は流石!
社会という汚染の中で生きられる魚には、分からない感覚、、、スか。
人生は思い出作りみたいな言葉を聞いて、
う~む、確かにって思います。
幸せって人それぞれですが、
振り返って何か残るものが大事・・・な気がします。
小説としても面白いですが、
ふと自分のことも考えてしまう、そんな小説でした
