「わたし、バカだから」

「オレ、なにもできないから」

「好きなこともやりたいこともない、何もしたくない」


生徒と接しているとこういった言葉をよく耳にします。


親や友達の話には興味を持って反応するのに、自分の話になると口を閉ざし否定的な言葉を並べる。どんな生徒も最初はそんな感じです。


無意識のうちに子どもたちは周りと自分を比べ、できるかできないかだけで自分を評価してしまう。


それは今の学校教育が関係しているのかもしれません。


それまでの努力や過程が無視され結果だけが求められ、少しでも人と違えば否定される。そんな環境では当然自己肯定感は下がってしまいます。


そんな経験を重ねるうちに自分の長所がわからなくなり短所ばかりが目立つようになる。


否定されるのが怖くて新しいことに挑戦する気持ちもなくなり、やりたいことすら見つからなくなってしまう。


私が見ている生徒たちの姿は昔の私そのもので切ない気持ちになります。


ですが実際に問題を解いてみると本人が言うほどできないわけではなく、むしろかなりできていることが多いのです。


最初はうまくいかなくても少し時間をかければできるようになり「これ得意かも」と思える瞬間が訪れる。


ですがそれでも生徒たちは「できない」と言います。


なぜなら、周りと比べる経験が自分を守るために「できない」と言わせてしまうからです。


あらかじめ「できない」と言っておけば期待されることもなく失敗しないで済む。


傷つくことを避けるために、自分を守るために、自分はできないんだとレッテルを貼る。そうして自分の心の安定を保とうとするのです。


でも、それではあまりにも苦しい。


だから私は生徒たちにできないことを責める言葉はかけません。むしろ「できたこと」に目を向けられるように心がけています。


できないことは決して悪いことではありません。むしろそれは成長するチャンスだと伝えたいのです。





そして「勉強=学校」ではないことも伝えています。



勉強とは学ぶことです。

なにを学ぶか、それは個人によって違うはずで違くていいはずのものです。



決して学校の授業だけが勉強ではありません。勉強は誰かと自分を比べるためのものではないし、自分の短所を浮き彫りにするためのものでもない。



そのような無意識のうちに擦り込まれた固定概念をゆっくり時間をかけて解きほぐしていく、それは私たち特進アカデミーが指導する際に最も意識していることなのです。



私自身、かつて特進アカデミーに通っていましたが途中から親に言われて大手の塾へ移りました。



そこで講師から熱心に指導していただきましたが、自分の意思がない「やらされている勉強」でしかなく、思うように成績は伸びませんでした。



しかし、高校に入ってから自分の意思で勉強するようになった途端ぐんと成績が伸びたのです。



「勉強しなさい」と言われるのではなく自分で「勉強しよう」と思えた時、


そして学ぶことが「楽しい」と思えた時、


自分の意思で「これをやろう」と思えた時、



そう思えて初めて人は本当に成長できるのだということを実感しました。



その際に私は「こんなに楽しいならもっと早くから勉強しておけばよかった」、そう思いました。



勉強=比べられるもの、できないとバカにされるもの、やりたくないもの、苦手なもの、嫌いなもの、



それまでの生活で勉強に対して、学ぶことに対して、そんなふうに考えてしまっていたのです。



本当の学びはこんなに楽しく、自由なものなのに。



もしもっと早い段階でそんな気づきを与えてくれる人が身近にいてくれたら、勉強に対する考え方も変わっていたかもしれません。



だからこそ特進アカデミーでは、生徒一人ひとりが「自分のために学ぶ」ことの大切さを知る機会を作ることを大事にしています。




ここでは、他の生徒と比べられることはありません。唯一比べるとしたら、「過去の自分」とです。



人と比べるのではなく過去の自分と比べて「ここができるようになった」と喜びを感じてほしい。



そして「私意外とやればできるじゃん」と自分を褒めてあげられるようになってほしい。



かつての私がそうだったように、自己評価が低いまま過ごすのは本当にもったいないことです。



かつての私がそうであったように、自分の可能性に気づかないまま生きていくのは、あまりにも惜しいことなのです。



かつての私はそれを誰にも正されぬまま大人になってしまった。だからこそ、子どもたちに同じような思いは絶対にさせたくありません。



「君は、君が思っているよりずっとすごいんだ」ということを心から感じてもらいたい。



そして「できない自分がいること」は決して悪いことではないんだとわかってもらいたいのです。



勉強が嫌なものだと感じないように、楽しいものだと感じられるように、まずは気楽に取り組める方法を一緒に考えましょう。



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