そんなつもりではないのだ。 | clockwork-people

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人について勝手に考えて勝手に綴っていきます。

自分の意図しないでとった行動が、あたかも狙っていたかのように他人にとられてしまって恥をかく、ということは生活の中で多々あると思う。

例えば、こんな会話だ。

「ごめん!豚丼と牛丼まちがえて買ってきちゃった…」

「えー!まったくもう(モー)…」

「…あれ?今の!牛??」

という具合だ。

こういうのはとても恥ずかしい。

「いや!ちがう!ちがうから!そんなこと言わないってば!バカ言うんじゃないわよ!まったくもう…」

「ほら!やっぱり牛のマネ!」

「やめてよ!もう!」

…と、とりつくろうとすればするほどなんだかドツボにはまっていき、頬を赤らめる結果となるわけだ。

こういう経験はできればしたくない、というのが人類共通の願いであると思う。

さて、今日の私は都内の店舗の売場改装応援に駆り出され、松本から朝早い特急あずさに乗り込んだ。

かなり大掛かりな改装のため、取引先も来るということで、私はちょうどいい機会だと新調したスーツに初めて袖を通し、先日おろしたばかりのの革靴に踵を入れてきた。

スーツは自身初めてのライトグレー。
オーダーで仕立てたために着心地も抜群。
シャツは真っ白で細身のシルエット。
靴はこれまた自身初のライトブラウンのそれで、いつもは上から下まで真っ黒になりがちな私としては今日はかなりフレッシュなコーディネートである。

昨夜の寝不足もさほど気にならないぐらい、なんとも新鮮な気分であずさに乗り込んだわけだが、途中でふと思った。
自分の服装について、はたと気づいた。
それはこういうことだ。


まるで世界のナベアツみたいな服装なんじゃないか…


一度そう思ってしまったらもうダメだ。
周りの視線が急に気になり始める。
あぁ、考えてみればこの車両は六号車だ。
三の倍数だ。
言わなきゃならないか?
アホにならなきゃならないのか私は??

結局、今日一日誰からも「ほほう、ナベアツですか?」という指摘はなかったわけだが、私は一日中、気恥ずかしくてならなかった。

そんなつもりじゃなかったんだ。

本当だよ。