「赤外線通信ができるケータイを売ってください。」
「赤外線通信ができない携帯はありません。」
先週、土曜日に機種変更に行ってきました。
これまで、「遠」赤外線ケータイを使いつづけていて、
「え~!!赤外線ついてないの~!!」と罵倒されるたびに、
「俺の場合、握手で君のデータを根こそぎ吸い取ることができるんだよ!」
と、無意味に女性を怖がらせてムリヤリ電話番号を口頭陳述させてきたクチでしたが、そろそろ限界。
意を決し、もじもじしながら入った携帯電話ショップで、
なぜか笑顔が「チョコチップメロンパン」を連想させる女性店員に言われたのが冒頭のセリフでした。
このチョコチップメロンパンめ!と怒号を発したい気分になりましたが、
「では、この赤外線が付いてるケータイ達の中で、いちばん薄くて黒くて安いヤツを売ってください」
と、独身・30歳・彼女ナシ歴約9ヶ月の余裕を前面に押し出して尋ねました。
「イチバン入り口に近い台に置いてある分が、昨年の春モデルになっておりまして、いちばんお安くなっております。」
と、「安い」のただ一点に特化した気の無い返事。
「あれあれあれあれー、「薄くて黒くて」って言ったはずなんだけど、おっかしいな~。ははっ、そんな風にいわれちゃうとさ~、ははっ、なーんか安いってことだけに執着してるみたいで、人聞き悪い気がしない~??あれあれあれあれー」
と、ヤカラやわら思いましたが、もう変なプライドや自尊心はありません。
日曜日のお食事会には、人並みに赤外線つきケータイを携え、女の子と電話番号やメールアドレスをごっそり交換するんです。そう決めたんです。なので、こんなところでチョコチップメロンパンとイザコザする気もありませんし、早く家に帰って赤外線通信の練習をしたいのです。赤外線通信は、送信と受信を一度に行うことができず、必ず両方の練習が必要で、万が一送信しか練習していない場合、送ってみたはいいものの、「永遠に貴様の電話が鳴ることはない。」と友人達から聞いているのです。(この間、0.001秒)
時代遅れとなった叩き売りケータイが侘しく並ぶいちばん入り口に近い台から、
1台「とびきりにまっ黒い」ヤツを発見。
しかし、見たことも無いほどに黒光りしているそのケータイは恐ろしく巨大で、
現在使っているケータイの厚さに着目して比較すると、ほぼ2倍。
うそん。
スタイリッシュを自認しているオレには、許しがたい質量です。
「すいません。これがもう少しちっちゃくなったみたいなヤツってないですか?」
「ありません。」
即答。
そういうわけで面倒臭くなった僕は、その「安くて黒くて巨大」なケータイを購入し、
赤外線通信STEP1「送信」
赤外線通信STEP2「受信」
を、みっちり50回ずつ練習し、
日曜日のお食事会では、
みごと「5件」の女子の連絡先をスタイリッシュに獲得しました。
それからと言うものの、
設計段階で巨大なボディに気を取られすぎたとしか考えられない、
狂おしいほどに小さいボタンを、
間接が曲がらなくなるほどに親指を酷使しながら押しまくり、
得意の気色悪いメールをせっせと送り続けています。
いつか、芽が出て花が咲きますように!
おしまい。