前略 新郎様 | 点滅信号に感情移入

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一年ほど前、

「最近好みの女性のタイプがUA(歌手)で落ち着いてきている」と、

謎の結論に至ろうとしていたアナタ。

そんな不思議なアナタは、

「どんな女の子が好きなんやったっけ?」

と、

一応訊いてあげるから遠慮せずに言ってみろよ的なカンジで、

僕に質問しましたよね。

たぶんアナタのそれまでの偏った女性遍歴を鑑みた場合、

UA(歌手)で落ち着いてきたっていうのはマジだろうし、

じゃあ本気で返答しないと失礼にあたるだろうと思ったので、

「ん~、最近は時効警察に出てる麻生久美子がツボやなー。

霧山くんドキドキみたいに呼ばれてみたいやん」

と、僕は本気で答えましたよね。


だから、その次のアナタの台詞はいまだに信じがたい言葉だったのですが、


「へ~、けっこうマイナーどころ突いてくるんや~。」

アナタは、平然とおっしゃいました。

完全に会話の着地地点がおかしいと思いました。

あれから一年、

昨日の結婚式の新郎こそ、

その「原始ギャル」好きのはずであったアナタ、

ご本人だったのですが、

初めてお会いした新婦さんは、それはそれは、めちゃんこに美しい人で、

原始ギャルどころか皇室の方のような気品さえ漂っておられました。

(皇室の方にお会いしたことはありませんが)


なんでも、

付き合って3ヶ月で同棲の許しを奥さんの両親に乞いに行き、

その3ヶ月後には結婚の申し込みに再度伺ったという、

原始ギャル時代からは想像もつかないスピードによる進化の過程を経て、

このたびのゴールインに至ったとのことでしたね。


僕たち友人一同は、アナタのことを「音速の結婚王子」と命名しました。

今後も、その名に恥じぬよう、

アナタのご活躍とご家族のご多幸を、陰ながらお祈りしております。


早々



〈追伸〉

重々ご承知のことだとは存じ上げておりますが、

ベッド上の音速王子はシャレにもなりませんので、

S字カーブは減速のうえ走行してください。