牛島信 著「株主総会」
幻冬舎文庫
現在通っている企業法務講座の講師「M氏」が薦めていた著書でしたが、
仕事の帰りに買って、寝る前には読み終えてしまいました。
”リストラ目前の総務部次長が株主総会で突如社長を解任し、年商二千億の会社を乗っ取った。
いったい何が起こったのか?
現役の超一流弁護士が商法上可能な限り熾烈な攻防を描き、
企業に生きる男たちの存在理由を問う企業法律小説。”
という旨のふれこみでしたが、会社法(この小説が書かれた当時は商法)のある程度の知識があれば、
十分に内容を楽しめます。
出だしの株主総会の場面で、主人公が会社を乗っ取る手法が鮮やか、
かつスリリングでございました。
弁護士の方が書かれた著書なので、さすがに心理描写は拙い印象が拭えませんが、
それを差し引いても、とてもおもしろい本でした。
”紛争におけるゴールデンルールは、『自分は常に被害者である』ということです。
いついかなる場合でも、こちら側が被害者で不当に虐げられている側であること。
相手は理不尽で貪欲でしかも狡猾な権力者であること、したがって、こちら側は救済されるにふさわしく、
どんな場合でも理屈を超えて救済されなければならない”
登場人物の弁護士(作者が『自分を重ね合わせている』とあとがきで書いてました。)の言葉です。
同氏の違う本も読んでみたいです。