脂肪腫の写真
本当なら一日絶食の予定だったが、手術の予定が半日早まったために、夕飯は食べて良いとの許可。
あんまりワクワクするような食事ではないのだけど、本能的に楽しみな気持ちがわく。
入院するとき重たい思いをして飲み物をたくさん買ってきておいて良かった。
術後の安静時間を経て、体を動かしても良い許可が出たが、他のフロアに移動することはまだ許可が出ていない。
エレベーターで下まで降りればコンビニがあるのだけど、飲み物はまだたくさんあるので行く必要はない。
同室の方たちは、必要なものが出た場合は看護師さんにお使いを頼んでいた。
術後に担当医がやってきて、手術の様子を伝えてくれた。首から肩にかけてあった脂肪腫はきれいにスルリと取り除かれ、懸念された筋肉との癒着はなかったとのこと。脂肪腫を再度検査してもやはり悪性の要素は無かった、と。すっきり安心した。
何より肩の筋肉にメスが入らなかったのはとても良い報告だった。
もし脂肪腫が筋肉についていたりすると、筋肉を切り割ったりして切除しないとならないと聞いていた。そうなると回復にとても時間がかかると。
利き腕ではないものの、日常で肩を動かせないとは中々不便である。
シャンプーできないとか、高いところのものを取れないとか。
リハビリが必要とか。
でもその心配がなくなった。
取れた脂肪腫の写真見たいですか?と聞かれそりゃもちろん見たいわな。
デジカメに入ってる画像を見せてくれた。
12センチほどの大きさで、実際はこれがもっと押しつぶされた状態で入っていたからもっと広範囲に広がっていたとのこと。
後でプリントアウトして写真くれるそうだ。
記念品だね。
空洞になった跡地に溜まる血液を排出するためにドレーンが付いている。肩から血液がチューブを通ってプチバッグに溜まる。それを首からぶら下げている。
この血液が落ち着いてきたら、ドレーンのチューブを外して退院できると。
手術の傷は、大きなキズパワーパッド様のシートが貼ってある。
怖いのと、直視や鏡では見えない場所にあるのとで、まだどんな様子か自分では見えていない。
その日の夜もあまりに寝付けない。例のごとく、隣のベッドの人が一晩中テレビをつけているのと、さすがに術後の痛みがあり、ウトウトしては目が覚めるを繰り返す。
そんな中ウトウトしながらトイレに行った時にまたやらかした。部屋を間違えたのだ。
半分寝ぼけながら消灯した廊下をヨボヨボとドレーンバッグを首から下げ、片手に点滴スタンドを持ちトイレに向かっていたときだ。
うっかりマスクを忘れてしまった。
あ、とりにいかなきゃ、と自分の部屋に戻り、確かテーブルの上においてあったはず、と閉じたカーテンの隙間から手を伸ばした時にハッ!と気づいた。
カーテンの隙間から一瞬見えた荷物が自分のものではない!
ひー
また部屋を間違えたのだ。
前回は、一つ手前の部屋に入ってしまったのだけど、今度は一つ先の部屋に入ってしまった。
その部屋の人が起きていたら、何事かと思うだろう。
カーテンの隙間から手が伸びてくるのだから。何かを物色するように。
まずい、完全に犯罪者やん。
ただ、無精して自分のマスクを取ろうとしただけなんです。
どうか、その人寝ていて気づいてませんよおに・・・
気を取り直して、自室に戻り、カーテンをちゃんと開け、自分のベッドと確認してからマスクを取り、何事もなかったようにトイレに向かう。
もうすっかり目も覚めたわ。
なにもかも術後のせいってことにならないかな。