外山は由紀との初めてのデートで[僕の行きつけの店に行こう]と由紀を誘った
由紀は[僕の行きつけの店]という言葉に有頂天になった
自分が外山に認められた気がしたからだ
2人は歩きだした
しかし歩いても歩いてもなかなか店に着かない
ハイヒールの足が痛くなってが
初めてのデートでもあり由紀は我慢した
外山の[行きつけの店]に着くまで1時間は歩いたと思う
ようやく着いた店は、ジャズの生演奏を聞きながら食事が出来るジャズクラブだった
そこまで話して[どう思う?]と由紀が聞いてきた
[何でタクシーを使わないの]
麻美は素直に不思議だった
由紀も麻美も出かける時は、常に7㎝くらいのヒールを履いている
デートで1時間も歩くことなど想定していないからだ
[その時は私も解らなかったんだけど、何回かデートをするうちに気づいたわ]
[なあに?]
[外山はドケチなのよ]
麻美は驚いた
それまで由紀から外山のノロケ話しか聞いたことが無かったからだ