「忍ぶれど 色にいでにけりわが恋は
ものや思ふと 人の問うまで」
平兼盛の和歌です。
百人一首です。
「忍んでいても、態度に表れているものなんだなぁ 私の恋は。
「もの思いしてるでしょ?」と 人に問われる程に...」
おおざっぱですが、訳としてはこんな感じでしょうか。
学校で教わるのはここまでです。
しかし、
大切な事はここから先です。
それは想像です。
例えば...
忍ばなければならない恋ってどんな恋?
色(表情、態度)に出るってどんな風に?
「いでにけり」の「けり」は感嘆を表してますが、
どんな感嘆?喜んでるの?あきれてるの?
人に問われるとは、どんな問われ方?つっこみ?カマかけ?
色々な事が考えられます。
思い描く形によって意味がまるで変わってきます。
想像すればする程、作者に近づこうとします。
平兼盛になって考えようとするのです。
人になる。
人の立場になって考える。
想像を膨らませば膨らませる程、相手の立場になって考えれるのです。
「作品の意味は?」「作者の意図は?」
答えは山ほど考えられます。答えなんか無いのです。
大事なのは答えではなく、
人になりきろうとする想像なのです。
人類の最も大事なテーマの一つに
「共存」
があります。
芸術は美しいもの、素晴らしいものを通して、
触れる人は皆、同じ想い、同じ感動を共有する事が出来ます。
文芸は知る事により、
自らの表現力を豊かにし、
人の立場に立つ想像力を養う事ができ、
円滑なコミュニケーションが出来るようになるのです。
たくさんの作品に、
触れて、知って、想像して...
より豊かな自分。
より豊かな世の中になればいいなと思います。