遠い日の記憶 | くればのブログ

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上越市を中心に活動する SingerSongWriter 中村賢一

その日は朝から雪が降っていた。
いつもの薄汚れたスニーカーを履き、凍りついたアルミのドアをこじ開けて外に出た。
一気に息が白く凍り、頬をかすめる風で思わず声が出てしまう。
 
この学生服を着て学校に行くのも 後、数か月・・
 
駅まで早足でたどり着くと、いつもと同じ顔ぶれ
 そしていつもと同じ先頭車両の前で待つ ~

長い紺のコートを着たサラリーマン
丸メガネの小柄なおじさん
隣町の高校の制服を着た、表情がよくわからない学生
おれらを見ては、いつもニコニコと・・(たぶんあれはいい話ではないな・・)
しているうちの高校のセーラー服を着た後輩たち
 
そして
おれの大切な友達
 
・・いつも いつでも同じ面々
なんだか面白いね!
年齢も行き先も違うのに・・
変だよね・・なんだか 『仲間』 みたい!
 
あと数カ月で ここのみんなとも会うことは無くなる。。
 
車両のきしむ音
 
くもった窓ガラスに書いた落書き・・
 
見慣れた風景とも お別れ
 
 
 
それはもう、遠い昔の話・・
不思議だね・・
その車両で 満面の笑顔で会話した内容は 今でも覚えている




~ 今朝、家の外に出たら、玄関ドアが凍りついていて、ふと、長野の実家から出かけた遠い昔の朝の風景を思い出しました  2016/1/13 ~