四輪・二輪のモータースポーツに唯一参加しているメーカーのHONDA<SUZUKIは四輪モータースポーツ参加を自粛>は、2017半ばころから、R&Dのやり方を変えることによって、HONDAの持つテクノロジーを二輪・四輪関係なく使用するように変更される。壁がなくなるということかな?

元々、二輪のエンジンには絶対的な自信を持ち、2017MotoGPのRC213Vでは久しぶりの”ビッグバン”エンジンを投入し、チャンピオンを獲り成功したと言える。


そのノウハウを「RA618H」に用いた可能性が高く、バルセロナでのピットアウトの時のエンジンサウンドが他メーカーとは確実に違い、ロータリーサウンド のアイドリング音に近いように聞こえることからも、不等間隔爆発を用いていることはまちがいなさそうである。
おそらく「RA617H」の途中から新開発”不等間隔爆発”を使用すべく、準備をしていたようだが、どうやら使用できずにSpec 3.8までの導入で終わったようだ。
2018シーズン HONDA「RA618H」はパートナーがトロロッソに変わったことで、マクラーレンの時に開発はしていたが使用できなかったパーツを最初から投入できたことが、大きいアドバンテージになってるようだ。
またシャシーからの押し付け開発ではなく、共に打ち合わせをしながらの開発なので、どちらかが悪いと言うことがなくなっただけでなく、どこをどうやって開発すれば、速くなるか?というベストなチームになりつつある。

HONDAはすでにトロロッソのリクエストを入れた開発で、エキゾーストもトロロッソの提案するレイアウトへ変更した<トロロッソの提案通りに作り直しただけで15HPほどアップした>。
またHONDAとして熱害を予測し、ラジエターの面積アップを求め、トロロッソはそれに応じた<ロングランでもオーバーヒートの兆候は見せていない>。

今回のバルセロナテストではHONDAは予め、仕様の違うエンジンを持ち込むことを予定通り行い、1回目はSpec3.8と2018ベース仕様を使用し、2回目はオーストラリア想定のものを持ち込んでいる。
Spec3.8と言っても、2017のSpec3.8ではなく、2018ベースのモノにMGU-Kを含め2017のMGU-HやER-Sをセットしていたようである。1回目テストの3日目の仕様がおそらく2018の基本バージョンになると思われる。
2回目のテストはICUそのものを入れ替え、いよいよ2018シーズン用PUのデビュー。エンジン全長が20mm程度大きくなった<ピストン周りのウオーターライナーが大きくなった>が、重量は145kgに抑えられている。
2回目の初日 セットアップ変更が予想以上に手間取り、周回数が増えずにいたが、2日目からは順調に周回数をこなす。最終日に残り2時間というところで、ECUが異常を表示。
現場ではHONDAおよびトロロッソともに原因を特定できずに走行を断念。走行の最後のチェックができなかったことに一抹の不安を残しての終了となった。
2回目の走行距離が2319kmまで伸び信頼性の確保は獲れたが、スピードが不足した。最高速は速かったが、中間速度が伸びずレースまでにどこまで修正できるかが課題となった。