望郷

今回も、湊かなえ作品です。
「望郷」
瀬戸内海に浮かぶ白綱島を舞台にした、6編の短編連作集です。
故郷を捨てた人。
土地や家族に縛られ、島から離れられない人。
島でしか暮らす術を知らない人。
それぞれの想いが綴られています。
6編の主人公それぞれが、ほとんど島に対してよい思い出がありません。
大人になってようやくわかる事実や、思いを切実に湊さんは描いています。
相変わらず、人々の心の内側をうまく表現される方だなーと思います。
実は勝手に、離島に住んでいる人は、おおらかな人達が、日々穏やかに暮らしているんだろうと思いこんでいました。
なので、そのイメージで本作品を読み進めると、すごく心苦しくなります。
読んだ後に嫌な気分になるミステリーの事を「イヤミス」というんだそうです。
湊作品はそのものです。
でも、是非一読して頂きたい作品です。