来店型保険ショップ、無料相談の裏に商談あり
「アドバイスを受けるつもりで行ってみたら、結局、セールスでした」「想像以上に高額なプランを提示されて困惑しています」。いわゆる「来店型の保険ショップ」の窓口に保険相談に行かれた方から、戸惑いの声をお聞きする機会が増えています。
このところ、大都市の一等地やショッピングモール等への出店が目立つショップの売りは「中立的なアドバイス」や「各社の保険商品の中から、比較検討してお客様に最適な保険をおすすめする」といったものでしょう。
ショップの実態は、複数の保険会社の商品を扱う「乗り合い代理店」ですから、各店舗が掲げる「理想」としては理解できます。
ただ「現実」はどうでしょうか? 「相談は何度でも無料」としている限り、店舗の出店や維持に要する莫大な経費を上回る利益を出すには、商品販売に注力するよりありません。
実際、「販売を前提としたアドバイスや商品選び」に執心している一面もうかがえます。
40代後半のご夫婦の事例があります。子供さんはいらっしゃらないので、ご主人が加入中の大手生保の保険の保障額を減らしてもいいのではないかと考え、ショップの窓口に行かれたそうです。
ところが、窓口で提案されたのは、ご主人の死亡保障を確保する「収入保障保険」と、お2人の「医療保険」に加えて、保険料を一括で支払う「介護保険」でした。
介護保険の保険料は、2人分で1000万円近くにもなります。銀行で満期になるお金があり、投資信託の購入を勧められていることを話したところ、「介護保険」の必要性と保険料を一括で払い込むメリットを説明されたそうです。
ご主人は自営業で奥様は専業主婦なので、ご主人の万が一に備える保障を大手の商品より安く持てる「収入保障保険」の提案は、間違っていないと思います。
しかし、既に1000万円くらいの手元資金があるご夫婦に、入院日額1万円の「医療保険」は不要でしょう。保険料の払い込み総額は、2本分で400万円位にもなるのです。お客様の関心が高く売りやすい保険を売るという方針なのでしょうか?
そして「介護保険」です。保険料を一括で払うと月払いにするより、料金負担が抑えられるし、将来は解約返戻金を老後資金として利用することもできるという説明は、嘘ではありません。
とはいえ、40代後半のご夫婦に介護費用がかかる可能性が高まるのは30年後くらいのことです。
不慮の事故等によって、今日・明日にでも要介護状態になる可能性が皆無だとは誰にも言えないとしても、現時点で多額の自己資金をまとめて投入すべきでしょうか?
老後資金についての説明はさらに疑問です。設計書に記載されている1年後の解約金は約930万円ですから、販売手数料が70万円ほどかかると推察されます。手数料が高い商品は資産形成には不向きです。
「中立」や「最適」にこだわると、自営業の方の老後資金準備であれば、「確定拠出年金」や「小規模企業共済」の利用が考えられますが、そんな案内は全くなかったと言います。
窓口の人に知識がないのか、販売手数料が発生しない選択肢については言及しない方針なのか、いずれにしても「保険ありき」「販売ありき」と疑われても仕方がないでしょう。
今回のような提案が日常的に行われているのか、それとも例外にすぎないのかはわかりません。しかし、来店型保険ショップという、高いコストがかかる業態を考えると、「無理もない提案」だと感じます。
そもそも「中立的なアドバイス」というものが存在するとは思いませんが、アドバイスを売りにするのであれば、「アドバイス料」をお客様に求める方が自然でしょう。
私は、ショップが何度でも無料で対応できるのは、基本的に「相談」ではなく「商談」だろうと思っています。
このところ、大都市の一等地やショッピングモール等への出店が目立つショップの売りは「中立的なアドバイス」や「各社の保険商品の中から、比較検討してお客様に最適な保険をおすすめする」といったものでしょう。
ショップの実態は、複数の保険会社の商品を扱う「乗り合い代理店」ですから、各店舗が掲げる「理想」としては理解できます。
ただ「現実」はどうでしょうか? 「相談は何度でも無料」としている限り、店舗の出店や維持に要する莫大な経費を上回る利益を出すには、商品販売に注力するよりありません。
実際、「販売を前提としたアドバイスや商品選び」に執心している一面もうかがえます。
40代後半のご夫婦の事例があります。子供さんはいらっしゃらないので、ご主人が加入中の大手生保の保険の保障額を減らしてもいいのではないかと考え、ショップの窓口に行かれたそうです。
ところが、窓口で提案されたのは、ご主人の死亡保障を確保する「収入保障保険」と、お2人の「医療保険」に加えて、保険料を一括で支払う「介護保険」でした。
介護保険の保険料は、2人分で1000万円近くにもなります。銀行で満期になるお金があり、投資信託の購入を勧められていることを話したところ、「介護保険」の必要性と保険料を一括で払い込むメリットを説明されたそうです。
ご主人は自営業で奥様は専業主婦なので、ご主人の万が一に備える保障を大手の商品より安く持てる「収入保障保険」の提案は、間違っていないと思います。
しかし、既に1000万円くらいの手元資金があるご夫婦に、入院日額1万円の「医療保険」は不要でしょう。保険料の払い込み総額は、2本分で400万円位にもなるのです。お客様の関心が高く売りやすい保険を売るという方針なのでしょうか?
そして「介護保険」です。保険料を一括で払うと月払いにするより、料金負担が抑えられるし、将来は解約返戻金を老後資金として利用することもできるという説明は、嘘ではありません。
とはいえ、40代後半のご夫婦に介護費用がかかる可能性が高まるのは30年後くらいのことです。
不慮の事故等によって、今日・明日にでも要介護状態になる可能性が皆無だとは誰にも言えないとしても、現時点で多額の自己資金をまとめて投入すべきでしょうか?
老後資金についての説明はさらに疑問です。設計書に記載されている1年後の解約金は約930万円ですから、販売手数料が70万円ほどかかると推察されます。手数料が高い商品は資産形成には不向きです。
「中立」や「最適」にこだわると、自営業の方の老後資金準備であれば、「確定拠出年金」や「小規模企業共済」の利用が考えられますが、そんな案内は全くなかったと言います。
窓口の人に知識がないのか、販売手数料が発生しない選択肢については言及しない方針なのか、いずれにしても「保険ありき」「販売ありき」と疑われても仕方がないでしょう。
今回のような提案が日常的に行われているのか、それとも例外にすぎないのかはわかりません。しかし、来店型保険ショップという、高いコストがかかる業態を考えると、「無理もない提案」だと感じます。
そもそも「中立的なアドバイス」というものが存在するとは思いませんが、アドバイスを売りにするのであれば、「アドバイス料」をお客様に求める方が自然でしょう。
私は、ショップが何度でも無料で対応できるのは、基本的に「相談」ではなく「商談」だろうと思っています。