配偶者の保険は支出減を計算すべき
「保険加入を促す方向での情報提供ばかりではマズいのではないか?」
配偶者の保障について、複数の保険会社のホームページで言及されている事柄を確認しながら感じています。
家事を外部委託した場合の費用を提示している例を引いてみましょう。
「専業主婦1人あたりの無償労働額は年間約300万円といわれています。奥さまが毎日されている家事を金額に換算するとこんなにも大きくなるのですね! それゆえ、奥さまが亡くなったり、介護が必要な状態となった場合に、家事や育児を外部サービスに頼んだときの費用についても考えておくことが大切です」とあります。
内閣府経済社会総合研究所の平成21年「無償労働の貨幣評価の調査研究」から推計された数字のようです。年間300万円、つまり月額25万円の内訳を見ると、20万3000円が「家事と買い物」の評価になっていて、総額の81%超を占めています。
素朴に、あくまで参考程度にすべき数字だと感じます。「家事と買い物」の評価については、納得感や満足度など、個人差が大きいだろうと思われるからです。また、有事の際は、ある程度手を抜いても構わないのではないか? とも感じます。
残りの内訳はというと、育児3万6000円、介護・看護6000円、社会活動5000円で、計4万7000円です。私だったら、こちらの数字を踏まえた上で、残りの8割超は、弾力的に対応すべき、と考えたいと思います。
また、別の保険会社では、子供が小学校に上がる前に、母親に万が一のことがあった場合、保育園や託児所の利用にお金がかかったり、父親が時短勤務等の措置を取ったり、在宅勤務等が出来る仕事内容に変更する収入が減ることが考えられるとしています。
さらに、夫が遺族年金の受給対象にならないことが多い事実にも触れてあります。たしかに、そのとおりだろうと感じます。
他にも様々なマスメディアで、ベビーシッターやホームヘルパーにかかる費用や、食事の宅配サービス利用による支出増に言及するファイナンシャルプランナーなどの発言に触れることは、珍しくありません。
配偶者の万が一の際の「支出増」と「収入減」の理由としては、どれも間違っていないと思います。ただ一点、私には納得がいかないことがあります。
「支出減」が見込まれていないからです。一般に、夫婦と子供2人の家庭で、世帯主が死亡した場合を想定して、遺族のための「必要な保障額」を計算する際は、遺族の生活資金を従来の7割、その後、子供が自立した後は5割とすることが多いものです。
「どうして7割や5割になるのか?」という素朴な問いに対し、明確な回答が示してある例を私は知りません。しかし、「最初は世帯主1人分、次は子供2人分の生活費が減る」と考えられているのは間違いないはずです。
それは、配偶者の死亡については勘案しなくてもいいことなのでしょうか。世帯主の死亡の場合、その後の生活費が30%減るという前提で試算を行うことになっていて、配偶者の場合には、支出増と収入減だけが語られるのは、不自然だと感じます。
仮に月々の生活費が30万円の家庭で、30%支出が減ると9万円です。収入減との兼ね合いがあるとしても、先に引いた育児などにかかる費用などは、保険に加入しなくても賄える計算になります。一考に値するはずです。
最後に、配偶者の死亡保障を確保したい向きは、期間限定の備えに徹することだと思います。「お葬式代くらいは準備しておきましょう」と200~300万円くらいの一生涯の死亡保障がある「終身保険」が案内されがちですが、老後の死亡は不測の事態ではありません。
勤務先の「団体保険」の利用や、「都道府県民共済」などを視野に入れて、料金負担を抑えることを優先すべきでしょう。
配偶者の保障について、複数の保険会社のホームページで言及されている事柄を確認しながら感じています。
家事を外部委託した場合の費用を提示している例を引いてみましょう。
「専業主婦1人あたりの無償労働額は年間約300万円といわれています。奥さまが毎日されている家事を金額に換算するとこんなにも大きくなるのですね! それゆえ、奥さまが亡くなったり、介護が必要な状態となった場合に、家事や育児を外部サービスに頼んだときの費用についても考えておくことが大切です」とあります。
内閣府経済社会総合研究所の平成21年「無償労働の貨幣評価の調査研究」から推計された数字のようです。年間300万円、つまり月額25万円の内訳を見ると、20万3000円が「家事と買い物」の評価になっていて、総額の81%超を占めています。
素朴に、あくまで参考程度にすべき数字だと感じます。「家事と買い物」の評価については、納得感や満足度など、個人差が大きいだろうと思われるからです。また、有事の際は、ある程度手を抜いても構わないのではないか? とも感じます。
残りの内訳はというと、育児3万6000円、介護・看護6000円、社会活動5000円で、計4万7000円です。私だったら、こちらの数字を踏まえた上で、残りの8割超は、弾力的に対応すべき、と考えたいと思います。
また、別の保険会社では、子供が小学校に上がる前に、母親に万が一のことがあった場合、保育園や託児所の利用にお金がかかったり、父親が時短勤務等の措置を取ったり、在宅勤務等が出来る仕事内容に変更する収入が減ることが考えられるとしています。
さらに、夫が遺族年金の受給対象にならないことが多い事実にも触れてあります。たしかに、そのとおりだろうと感じます。
他にも様々なマスメディアで、ベビーシッターやホームヘルパーにかかる費用や、食事の宅配サービス利用による支出増に言及するファイナンシャルプランナーなどの発言に触れることは、珍しくありません。
配偶者の万が一の際の「支出増」と「収入減」の理由としては、どれも間違っていないと思います。ただ一点、私には納得がいかないことがあります。
「支出減」が見込まれていないからです。一般に、夫婦と子供2人の家庭で、世帯主が死亡した場合を想定して、遺族のための「必要な保障額」を計算する際は、遺族の生活資金を従来の7割、その後、子供が自立した後は5割とすることが多いものです。
「どうして7割や5割になるのか?」という素朴な問いに対し、明確な回答が示してある例を私は知りません。しかし、「最初は世帯主1人分、次は子供2人分の生活費が減る」と考えられているのは間違いないはずです。
それは、配偶者の死亡については勘案しなくてもいいことなのでしょうか。世帯主の死亡の場合、その後の生活費が30%減るという前提で試算を行うことになっていて、配偶者の場合には、支出増と収入減だけが語られるのは、不自然だと感じます。
仮に月々の生活費が30万円の家庭で、30%支出が減ると9万円です。収入減との兼ね合いがあるとしても、先に引いた育児などにかかる費用などは、保険に加入しなくても賄える計算になります。一考に値するはずです。
最後に、配偶者の死亡保障を確保したい向きは、期間限定の備えに徹することだと思います。「お葬式代くらいは準備しておきましょう」と200~300万円くらいの一生涯の死亡保障がある「終身保険」が案内されがちですが、老後の死亡は不測の事態ではありません。
勤務先の「団体保険」の利用や、「都道府県民共済」などを視野に入れて、料金負担を抑えることを優先すべきでしょう。