就業不能保険は検討に値する | あなたの保険大丈夫ですか?将来の年金支給額知ってますか?直ぐに計算出来ますよ

就業不能保険は検討に値する

 昨年あたりからジワジワと問い合わせが増えている保険があります。お客様から具体的な商品名が出ることは稀ですが、たとえば次のように尋ねられます。「1カ月くらいの入院などは心配していません。1~2年持ちこたえられる程度の蓄えもあります。でも、もっと長い間、重い病気などで働けないようなことになったら困りますよね。そんな時のための保険はないんですか?」

 私は、「長期就業不能所得補償保険」と「就業不能保険」を紹介することにしています。保険本来の存在意義が認められる商品だと考えるからです。

 一般の方には「入院5日目以降から給付金が支払われる保険より、日帰り入院から対応している保険がいい」など、「給付金を受け取る可能性が高い商品」を好む向きが多いのですが、4日分の給付金で生活水準は大きく変わらないはずです。

 保険の利用を検討すべきなのは、むしろ頻発はしないものの、いざ発生した場合、貯蓄等では対応が難しくなるケースです。したがって、長期間に渡る減収を補てんする保険は、自動車事故などの賠償責任や世帯主の万が一に対応する保険のように、優先的に検討されていいものなのです。

 具体的な内容はというと、たとえば、事故にあって後遺症が残り職場に復帰できない場合などに、60歳あるいは65歳まで、月々、平均月間所得の60%~70%をめどに保険金が支払われます(ただし月額は最高でも50万円までとなっています)。

 私が評価しているのは、60日・180日といった免責期間があることです。つまり就業不能状態が、2カ月や半年を超える状態になって、はじめて給付金が支払われる点です。

 1日目から給付金が支払われる場合、その分、保険料が高くなるはずですから、支払い要件が、ある程度厳しいことは悪いことではないのです。

 現状、長期の就業不能に備える個人向け商品は、損害保険会社と生命保険会社が各1社扱っているだけです。雑誌の取材などで「どうして他社は扱わないのでしょうか?」と尋ねられると「他社が扱っていないからでしょうか(笑)」と回答していますが、やはり、身近に感じられる不安に備えたがるお客様が多く、ある種の啓もうが必要なことが関係しているのかもしれません。

 現状、所得の減少に備える保険で、比較的普及しているのは、所定の状態になった後、1~2年の間、所得を補償する「所得補償保険」です。しかし、こちらは優先順位が落ちます。

 会社員の方で、「健康保険」に、欠勤4日目以降、1年半に渡り所得が補てんされる制度(傷病手当金)があることを知り、加入中の「所得補償保険」は解約する、といった判断をなさる方もいらっしゃるくらいです。

 ところで、現実に、長期の就業不能に備える保険から、どれくらい給付金が支払われているのかというと、損保会社の保険では2009年度と2010年度の合計で801件です。ただし、保有契約数が開示されていないため、「発生率」はわかりません。

 生保会社の方は、2010年2月発売で、2011年12月末時点で1万1831件の契約があり、支払いは16件発生しています。とはいえ、月ごとの請求件数を計上する延べ件数ということなので、16人の加入者に支払いが発生しているわけではなさそうです。

 特定の商品を推奨していると思われたくないので付記しておくと、私自身は、何かと保障が手薄な自営業の身ではあるものの、未加入です。何事もなく老後を迎える確率が最も高いと考え、保険料を惜しんでいます。

 それでも、単身世帯が3割を超え、子供がいない夫婦も増えた近年、取り扱いを始める会社が増え、価格競争が進むことを望みたい保険です。大企業にお勤めの方には、「団体保険」として割引価格で提供されていることもあります。確認なさるといいでしょう。