売る気満々、銀行の保険販売にどう対応すべきか | あなたの保険大丈夫ですか?将来の年金支給額知ってますか?直ぐに計算出来ますよ

売る気満々、銀行の保険販売にどう対応すべきか

 「売る気満々、ギラギラしているなぁ……」

 先日、ある銀行の窓口で保険商品についての説明を受けながら感じていました。

 「一時払い終身保険」のパンフレットを入手するため出向いた際、窓口の女性に「お時間があれば……」とカウンターに案内されたのです。

 まず「当行に口座はお持ちですか?」と聞かれます。「恐ろしいところだ」と感じます。「はい」と答えたら、金融商品を購入する際の「予算」に見当をつけられることになるはずだからです。

 ただ、どんな商品をすすめられるのか、興味があるので、しばらく話を聞いてみます。

 資産運用目的での保険活用については「預金ではお金が殖えないですし……」と予想通りの切り出し方です。ナンセンスだと思います。預金では保険と違って、たとえば1000万円お金を払った直後に解約すると、30万円もお金が減って戻ってくるといったことは起きません。

 いつ、自己資金を引き出してもお金が減ってはいないところにメリットがあるわけですから、「当初は元本割れするものの10年後には、定期預金より増えている」といった説明には「そもそも比べていいのだろうか?」という視点が必要な気がします。

 そこで担当者のレベルを探るため「一から資産作りを勉強する場合、たとえば『おすすめの本』はありますか? 皆さんは、どんな情報源をお持ちなんですか?」と質問してみます。

 「本は特にありません。会社で研修を受けていますから」と返ってきました。会社の研修は、基本的にセールストークを覚える場です。運用について相談すべき相手でないことは確認できました。

 今度は「銀行では、貯蓄とは関係ない保険も売っているんですよね?」と話題を変えてみます。すると、中年男性が登場して「医療保険」の説明が始まりました。

 「入院した時に1日1万円といった保障は、ある程度貯蓄があれば、重視しなくてもいいかもしれません。でも、がんの治療に300万円くらいかかることがあって、健康保険も利かない。大変です」と熱くなっています。

 「先進医療特約」が付加された医療保険のキャンペーン期間中なのでしょうか。保険会社であまり実績を残せなかった人が、新天地で存在感を示したがっていたのかもしれません。

 今回は、たまたま銀行の窓口にあっては例外的な人たちと遭遇したとも考えられます。しかし、似たような人材がそろっている可能性も考えられます。いずれにしても、油断は禁物です。

 「資産形成に」とすすめられる商品では、「正しい評価のためには、同程度のリスクがある商品との比較をしないと意味がないのでは?」と尋ねることです。

 私は、手数料が不透明で、契約直後から一定期間(10年を超えることもあります)元本割れが続く金融商品を保険以外に知らないので、「保険商品の評価は難しい。したがって、無理して利用する必要はないだろう」と考えています。

 「医療保険」などに関しても「手数料が開示されていないので、評価のしようがない」だけでいいはずです。

 世の中、「預金」金利がゼロに近いことや、高額の医療費が自己負担になる可能性に対して、不満や不安がある人が大半でしょう。しかし、そのことと窓口で販売されている金融商品が有用であるかどうかは、本来、全く関係がありません。

 むしろ、お客様が抱きがちな感情を確認した後で紹介される商品は、疑ってみていいはずです。商品の価値を合理的に判断されたくないのでは?とも考えられるからです。

 一般に、お客様は売り手より情報を持っていません。その代わり、提示される商品に対して静観を決め込んでも困らない(少なくとも手数料の支払いは発生しません)という点では優位です。この優位性はもっと利用されていいはずです。