ネット生保が変えた保険の常識
12月6日、対面販売を行わないインターネット専業生保であるライフネット生命の保有契約が10万件を超えました。
ネット生保の登場から、私が考えたのは、
(1)「定期保険」のみの活用により、100点満点で70点くらいは取れる
(2)専門家による「説明が不要な保険」が望ましい
(3)保険の「有料相談」を普及させたい
の3点です。順番に説明します。
ネット生保は2008年に誕生しています。SBIアクサ生命(現在は、ネクスティア生命)とライフネット生命です。
当初は、2社で計4種類の保険があり、私は各商品の「違い」に着目していましたが、ある時、両社がともに扱っている商品は、一定期間の死亡保障が持てる「定期保険」だけであることに気づきました。
「ということは、定期保険こそが『保険の中の保険』なのかもしれない」。そう考えた私は、「定期保険だけを利用する場合、とても困ったことになるだろうか?」と想像してみました。
たとえば「医療保険」や「がん保険」は、10万~100万円単位の給付金のために、200万円前後の保険料を払いこむことから、あまり「いい買い物」だとは思えません。
一生涯の死亡保障がある「終身保険」も、老後の死亡は「不測の事態」ではないので、相続対策等の活用に限って良さそうです。貯蓄にしても「保険でしかできないこと」ではありません。
このように考えて、定期保険のみ必要な時期に利用すると、数ある保険の「使いこなし」を追求するより、はるかに多くの時間と保険料が浮きます。とても困るどころか、ほぼ十分だと考えられます。これは自分にとって大きな発見でした。
次に、ネット生保については、「担当者の説明が受けられない」点が、常に問題点としてあげられています。たしかに、コールセンターでの説明のみでは不十分、と感じる向きはあるでしょう。
ただ、私が考えさせられたのは、そもそも「専門家による説明を要する保険」は存在しなくてもいいのではないか?ということです。
誰が見ても誤解しようがないシンプルな保険では、比較検討が簡単になり、価格競争が進みます。死亡時に数千万円という機能しかない定期保険が典型で、ネット生保の登場以降、オリックス生命などから、より価格競争力がある商品が登場しています。こういう「後出しじゃんけん」はお客さまも大歓迎でしょう。
最後に、ネット生保の登場は、営業担当者の役割についても再考を迫るものでした。商品が、保険会社で働く人たちが好む「団体保険」に似ていたからです。
団体保険は、保障額と料金が記載された一覧表だけで加入の是非が判断できる、単純明快かつ安価な保険です。保険会社とお客様の間に立つ者として、複雑な保険について説明するより「複雑な保険は重視しなくてもいい」と伝えることが本来の役目では?と考えさせられました。
大手企業などでは、ネット生保の保険以上に格安な団体保険が利用できることもあるのです。ただ、現実問題として、そんな事実を伝えるだけでは、営業担当者は無報酬で終わります。
販売実績しか評価されない仕組みは不自然だと感じ、私は「有料相談」を実施することにしました。以来、無料相談を全面的に否定するつもりもないものの、お客様から「情報提供料」を頂く方が、自分にとっては自然な気がしています。
現時点で、私はネット生保の商品やサービスがベストであるとは思っていません。情報開示に前向きな部分にしても、既存の会社の「不透明度の高さ」ゆえに際立っている面もあると感じます。
個人投資家の株式取引においては、この10年ほどで、ネット証券大手5社のシェアが7割を超えていますが、保険業界ではどうなるのか? 今後も注目していきます。
ネット生保の登場から、私が考えたのは、
(1)「定期保険」のみの活用により、100点満点で70点くらいは取れる
(2)専門家による「説明が不要な保険」が望ましい
(3)保険の「有料相談」を普及させたい
の3点です。順番に説明します。
ネット生保は2008年に誕生しています。SBIアクサ生命(現在は、ネクスティア生命)とライフネット生命です。
当初は、2社で計4種類の保険があり、私は各商品の「違い」に着目していましたが、ある時、両社がともに扱っている商品は、一定期間の死亡保障が持てる「定期保険」だけであることに気づきました。
「ということは、定期保険こそが『保険の中の保険』なのかもしれない」。そう考えた私は、「定期保険だけを利用する場合、とても困ったことになるだろうか?」と想像してみました。
たとえば「医療保険」や「がん保険」は、10万~100万円単位の給付金のために、200万円前後の保険料を払いこむことから、あまり「いい買い物」だとは思えません。
一生涯の死亡保障がある「終身保険」も、老後の死亡は「不測の事態」ではないので、相続対策等の活用に限って良さそうです。貯蓄にしても「保険でしかできないこと」ではありません。
このように考えて、定期保険のみ必要な時期に利用すると、数ある保険の「使いこなし」を追求するより、はるかに多くの時間と保険料が浮きます。とても困るどころか、ほぼ十分だと考えられます。これは自分にとって大きな発見でした。
次に、ネット生保については、「担当者の説明が受けられない」点が、常に問題点としてあげられています。たしかに、コールセンターでの説明のみでは不十分、と感じる向きはあるでしょう。
ただ、私が考えさせられたのは、そもそも「専門家による説明を要する保険」は存在しなくてもいいのではないか?ということです。
誰が見ても誤解しようがないシンプルな保険では、比較検討が簡単になり、価格競争が進みます。死亡時に数千万円という機能しかない定期保険が典型で、ネット生保の登場以降、オリックス生命などから、より価格競争力がある商品が登場しています。こういう「後出しじゃんけん」はお客さまも大歓迎でしょう。
最後に、ネット生保の登場は、営業担当者の役割についても再考を迫るものでした。商品が、保険会社で働く人たちが好む「団体保険」に似ていたからです。
団体保険は、保障額と料金が記載された一覧表だけで加入の是非が判断できる、単純明快かつ安価な保険です。保険会社とお客様の間に立つ者として、複雑な保険について説明するより「複雑な保険は重視しなくてもいい」と伝えることが本来の役目では?と考えさせられました。
大手企業などでは、ネット生保の保険以上に格安な団体保険が利用できることもあるのです。ただ、現実問題として、そんな事実を伝えるだけでは、営業担当者は無報酬で終わります。
販売実績しか評価されない仕組みは不自然だと感じ、私は「有料相談」を実施することにしました。以来、無料相談を全面的に否定するつもりもないものの、お客様から「情報提供料」を頂く方が、自分にとっては自然な気がしています。
現時点で、私はネット生保の商品やサービスがベストであるとは思っていません。情報開示に前向きな部分にしても、既存の会社の「不透明度の高さ」ゆえに際立っている面もあると感じます。
個人投資家の株式取引においては、この10年ほどで、ネット証券大手5社のシェアが7割を超えていますが、保険業界ではどうなるのか? 今後も注目していきます。