「先進医療特約」だけを販売できない理由 | あなたの保険大丈夫ですか?将来の年金支給額知ってますか?直ぐに計算出来ますよ

「先進医療特約」だけを販売できない理由

 「保険にはもう入っているんですけど、先進医療特約が付いていないので、入り直そうかと思っています」

 「健康保険が適用されない『先進医療』の技術料を1000万円まで保障します」といった案内がなされている「医療保険」や「がん保険」の広告の効果でしょうか。「先進医療特約」が気になる方が多いようです。

 ただ、私は、既に主張してきたとおり、「先進医療特約」目的で、「医療保険」や「がん保険」に加入する必要はないだろう、と考えています。

 「先進医療特約」の人気は、前立腺がんや肺がんなどに有効で、患者さんの体への負担が少ないことが評価されている「先進医療」の費用が高額であることが認知されてきたからでしょう。

 たしかに「粒子線治療」「陽子線治療」などには、300万円前後の費用がかかります。「それくらいのお金なら……」と泰然としていられる人ばかりではないはずです。

 とはいえ、問題は「どれくらいの人が、数百万円の自己負担を余儀なくさせられる治療を受けることになるのか」ということでしょう。

 それについては、文芸春秋SPECIAL季刊秋号「がんを生きる」に、興味深いデータが載っています。厚生労働省の2010年度実績報告から「粒子線治療」と「陽子線治療」を受けた人の数が、合計で約2000人であることが確認できるのです。日本の人口は約1億2800万人ですから、6万人に1人未満です。

 単年度の数字で、評価できるものではないかもしれません。それでも、私は、高額の先進医療が存在していることと「医療保険」や「がん保険」の価値は、分けて考えることにします。

 そもそも、全ての先進医療が高額なのではなく、大腸がんに対する「内視鏡的粘膜下層剥離術」など、14万円程度の治療もあります。がんに関する研修会でお会いした講師の方によると「先進医療とは、要するに、まだ実証が少ないため、公的保険の対象になっていない治療。それが受けられないと助かる者も助からないといった治療ではない」ということなのです。

 一方で、私は「先進医療に対応している保険」自体は、保険本来の存在意義にかなうものだと思います。発生確率が低いからこそ、低料金で大きな保障を持つことができるからです。