ジェイソン・ジウコ Season2 | 大阪梅田のボイトレスクール|クリアボイスミュージックスクール

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キーンコーンカーンコーン




「はい、みんな席に着きなさいよ~」




どうやら、この岸辺シロー似のオジサンは理科の先生らしい。



「それでは出席を取ります~…相江君、井上君、井上君、宇都宮君、…」




“そうか、『たい君』は井上という苗字なのか…というか、井上が二人いるのに、全く同じテンションで呼ぶなよ…”




授業を受けていくにつれ、色んなことが分かってきた。



『たい君』は一番の親友で輪の中のリーダー的存在、『曽根』は少し凶暴な所がある。


『水上』は真面目だが若干天然。『たま』はいじられキャラ。




しかし、肝心の自分のポジションが分からない。




“俺はみんなとどうやって接していたんだろう…どんなキャラだったんだろう…”



必然的に私は口数が少なくなっていった。




「どうしてん、こうじ?なんか最近元気ないやんけ?」



やはり、周りのちょっとした変化に気づくのはたい君だ。



「いや、大丈夫やで…ちょっと風邪気味なんかな…?」



「そうか。それやったらええけど…」







「コラーッ!ここで遊んだらアカンと何回も言ってるやろ!」




「ヤバイ!こうだのオッサンや!逃げろ!」




『こうだのオッサン』とは、近所の草刈りや整備などを、勝手にやっているオッサンのことだ。



本人はいたって正義感のつもりなのだが、勝手に鉄柵を作ったり、父兄の方々も困り果てている、近所の名物キャラだ。





「ほんま、こうだのオッサンうっとうしいなあ。今度オッサンの家に爆竹投げ込もうぜ」




なんという子供だ…私は普段、こんなことをして遊んでいるのか…





どうやら私を含む仲間は、近所でも評判のやんちゃ坊主のようだ。




私は記憶がないながらも、自分が行ってきた行動を猛省した。






「たいくーん」



「おー、ひさしやんけ」





まるでサルのように顔を赤らめた少年は『ひさし』といった。




「何してんの?俺も混ぜてや」



「おー、ええでー」






続く