島根県の中央部にある三瓶山。
ここで採れた蕎麦から作った蕎麦を「三瓶蕎麦」と呼んでいます。
一般的に日本三代蕎麦の一つとされる出雲蕎麦がそば殻を入れているため、黒っぽい色の蕎麦であるのに対し、三瓶蕎麦は信州蕎麦のような白い色の蕎麦となっています。

夏のある日、三瓶蕎麦を食べに出かけました。

三瓶蕎麦を食べに行くのは数年ぶりです。
その理由は・・・
お店が移転したため所在地が分からなくなったためです。
分からなくなった、といってもネットで調べなかったからためであり、ネットで調べると簡単に所在地が判明しました。

三瓶蕎麦を求めてたどり着いた場所は三瓶山のある大田市・・・
ではなく、島根県邑南町という町でした。

店の前にはたんぼが広がっています。


古民家を改築して造られたお店は、

階段を数段登った高台にありました。

島根県石見地方で特有の、風雪に強い赤瓦の建物です。


店頭の暖簾には「邑南そば」と書かれています。

三瓶山から邑南町に移動したため名前もかわたようです。


正しい店名は「千蓼庵」(せんりょうあん)。

手打ちそばと書かれいます。


店内に入ると古い建物特有の土間があり、木製のオシャレなテーブルと椅子が置かれいました。


その土間の隣には、蕎麦を打つ小部屋がガラス越しに見ることができます。


三和土を上がると、畳敷きに洋式のテーブルと椅子が数席置かれています。


古民家ならではの縁側からは外の緑の田んぼが見えます。


部屋の中は、古民家に合わせた古風な調度品が並んでいました。


そして、こちらも古民家ならではの欄間もあります。


床の間には、掛け軸と一輪挿しの花。


こうした古民家に合わせたもの全てが調和していました。




さて肝心のメニューです。

昨今、蕎麦は値上がりしており、このお店も総じて高い感じです。




いつもは節約志向の私。

注文したのは、やはり一番安い「もりそば」950円です。




こちらが注文した、もりそば。


薬味は、ネギ、大根おろし、山葵です。

また、塩も付いていました。


まずは塩で食しました。

蕎麦の味が引き立ち、口の中に蕎麦の味が広がります。

その後はそばつゆでいただきます。

程よい濃さのそばつゆでした。


ちなみに、そばつゆの陶器にはトンボの装飾が施されていました。


食後、店の前道路から撮影。


爽やかな夏空が広がっていました。