ダンダダン第2期、始動!
期待を軽々と飛び越えてくる、まさに“斜め上”のアニメ。それが『ダンダダン』です。一言で表すなら、これは“コンビニアニメ”。つまり、あらゆるジャンルがぎゅっと詰め込まれた、欲張りな作品なのです。
私は原作未読ですが、アニメが原作を超えるのは稀なこと。それでもこの作品は、色彩、音響、動き、声優の演技、音楽──すべてが見事に融合し、アニメーションとして極限の完成度を誇っています。制作スタジオ「サイエンス・サル」が届けてくれるのは、まさに最高峰のジャパニーズ・アニメーションです。
何でもアリ、でも芯はブレない
この作品の魅力は、オカルト、地球外生命体、ギャグ、アクション、恋愛──とにかく“何でもアリ”な設定。まるでコンビニのように、小さな空間に多彩な要素を詰め込んでいます。
一歩間違えば、ジャンルの混在で焦点がぼやけてしまいそうですが、『ダンダダン』は決してブレません。その理由は、人情味あふれる日常生活のリアルな描写がしっかりと土台にあるから。だからこそ、世界中の視聴者に愛されているのだと思います。
音楽も進化する
第1期のオープニング「オトノケ」(クリーピーナッツ)は大ヒットしました。普通なら、続編の音楽は前作に及ばないと思われがちですが──第2期のオープニングは、それを超えてきます!
まるでビートルズが新しいアルバムを出すたびに前作を凌駕していたような、あのワクワク感が蘇るのです。
アイナ・ジ・エンド - 革命道中 - On The Way / THE FIRST TAKE
革命道中
アイナ・ジ・エンド
ダンダダン 第2期 オープニング
作詞:アイナ・ジ・エンド、Shin Sakiura
作曲:アイナ・ジ・エンド、Shin Sakiura
編曲:Shin Sakiura
唸るぜ
血泥ついたって守りたい
革命道中だって君に夢中
暗闇染み込む世界で見つけた
センチメンタルな恋
甘くぬかるんだ眼差し
変に色気あるから困った
手を繋ぐ勇気出したくて
身の程わきまえてちゃ出来ないね
暗いトンネルの壁
したたり落ちる秘密
しめやかに高鳴る心
ダメダメ...
待て待て...
呪いも病も抱きしめたい
ここらで暴れちゃってもいいかな
あぁ唸るぜ
血泥ついたって守りたい
革命道中だって 君に夢中
暗闇染み込む世界で見つけた
センチメンタルな恋
なりふり構わず側にいたい
不器用な君にも期待しちゃうよ
しがみつけば 消えそうな火に
恋の爪立てて近づいてもいい?
身を任せ 抱かれて
全て失ってもいい
しめやかに高鳴る心
ダメダメ...
待て待て...
呪いも病も君となら
ここらで暴れちゃってもいいかな
あぁ泣けるぜ
絶句しちゃうまで離れない
革命道中だって君に夢中
揺蕩う旅の狭間で見つけた
センチメンタルな恋
突き進むなら 二人で
革命道中だって夢に熱中
ダメダメ...
待て待て...
呪いも病も抱きしめたい
ここらで暴れちゃってもいいよね
怖くたって唸るぜ
血泥ついたって守りたい
革命道中だって 君に夢中
暗闇染み込む世界で見つけた
センチメンタルな恋
Adoの衝撃、そしてアイナの圧倒的表現力
最近は、Adoさんの“360度何でもヴォイス”に完全にやられてしまいました。あの声の多面性、感情の爆発力──まさに唯一無二です。でも、アイナ・ジ・エンドさんの歌のうまさも、それに負けていません。
まず注目すべきは、彼女の“憑依力”。Adoさん同様、曲に魂を乗せる力が圧倒的です。映画の世界で、役が演者に“降りてくる”瞬間に演技が輝くように、アイナさんは音楽に完全に入り込んでいます。
声の振り幅とヴィジュアルの融合
アイナさんのゾクゾクするハスキーヴォイスは、ウィスパーから爆発的なシャウトまで、振り幅がとにかく広い。ゆるさと力強さ、そして時にギャルっぽいキャピキャピ感まで──一曲の中で多彩な表情を見せてくれます。
そして何より、Adoさんにはない魅力がここにあります。アイナさんはシンガー・ソングライターとして、自らの楽曲を創り出すだけでなく、顔出しによるヴィジュアル表現も最大限に活かしているのです。
ファーストテイクで見せた“猫のような”パフォーマンス
通常、YouTubeの「THE FIRST TAKE」は、動きを抑えた“歌一本勝負”のスタイルですが、アイナさんはそこでも新しい風を吹き込んでいます。低いマイクに猫のように寄り添うようなパフォーマンスから始まり、バンドとの掛け合い、ダンス──まるでライブのような臨場感。これまでのファーストテイクにはなかった魅力を引き出してくれました。
まさに“アーティスト”という言葉がふさわしい存在です。
J-popの進化を感じる
最近のJ-popは、本当に独創的で面白い。声だけでなく、視覚、身体表現、そして楽曲の世界観まで──アーティストたちが全方位で勝負している時代。その最前線にいるのが、Adoさんであり、アイナさんなのだと思います。
アイナさんといえば薬屋のひとりごとのエンディングテーマも「アイコトバ」も秀逸です。
アイコトバ
アイナ・ジ・エンド
薬屋のひとりごと エンディング
作詞:石崎ひゅーい
作曲:石崎ひゅーい
編曲:Tomi Yo
飾りみたいな優しさじゃなくて
使い道がないほどのぬくもりを ああ
そんな身勝手な理想並べ 今日も
言葉にできずに飲み込んでしまうのでした
思い出はまだキンモクセイ
黄昏れ色も香る街で
笑っていたんだよな
胸が切なくて 涙が溢れて
あの日のそばにあかりを見つけて
甘えていたんだな
風がうるさくて 耳をふさいでた
そんなわたしから 卒業しなくちゃ
愛の言葉につまずいてでも
昔からずるがしこくって
ベッドの隅っこでテディベアになって
誰かに抱きしめてもらうため
いつも可哀想なフリして窓から空見てたの
ブリキの星と隠れんぼ
たった一つに出会うことを
願っていたんだから
熟した果実が 夜をつかむとき
こんなわたしでも たどり着けるかな?
誰もがうらやむ愛の所
何段か上がってそして何段か下がった所で
頑張ってもう少しだよって声
毒にでも薬にでもなって
光にでも影にでもなってわたしを動かすの
行かなきゃいけないの
手をふるあなたがどんなに小さくなっても
胸に愛しさを 手には優しさを
あなたのためにあかりを探すの
笑ってほしいから
風がうるさくて 耳をふさいでた
そんなわたしから卒業しなくちゃ
愛の言葉が聞こえ 聞こえますか?
おまけで、2期の18話で除霊のためのお囃子を呼ぶのですが、これがまた斜め上いってます。
TVアニメ『ダンダダン』HAYASii「Hunting Soul」【lyric video】
まじで、ここまでやるか! ギター:マーティ・フリードマン ヴォーカル:谷山紀章
イングリッシュヴァージョン 歌っているのは、DragonForceのMarc Hudson
一時は訴訟問題に発展の可能性が!
これは明らかにX JAPANのオマージュです。名刺を渡すシーンではそれぞれの名前が、ヨシキチ、トシロー、ヒデジ、パターソンになっています。そして冒頭のシャウト「お祓いだぁぁぁぁぁ」は「紅だー」です。
実はこれをスタッフから聞いて知ったYOSHIKIさんが、Xでポストしました。
<何これ、X JAPANに聞こえない?>
<えー?この件何も知らないんだけど、こういうのってあり?ファンのみんな、何が起こっているのか教えて>
<この制作チーム、事前に一言ぐらい言ってくれれば良いのに・・>
<弁護士達からも連絡きた>
100万回の近いリポストになりました。
<オマージュだと思いますが、こういう場合本人か関係者とかに根回ししておく必要はないのかな?と思ってしまいますね・・・>
このツイートに対して、マーティ・フリードマンさんが<X JAPANへの愛と尊敬から作曲しました>と投稿 するとYOSIKIさんは<また一緒にセッションしましょう!アニメ見たくなってきた>と投稿しました。
実はダンダダンはオマージュやパロディーのシーンが多く使われており、その殆どは日本人にしかわからない国内向けのネタが多いです。高倉健や阿部寛ネタなど、海外のニキ達がそれは誰?状態になり、ネットで解説が行われます。最近では 「スラムダンク」や、「らんま1/2」ネタなどが有りました。今回はX JAPANオマージュネタですが、海外にニキはX JAPANを知る人は少なく、元ネタを知り「かっこいい!X JAPANを聞いてみたくなった」などの反応が聞かれるようになりました。今やダンダダンは海外でも大人気なので、日本のローカルスターまでも有名にする力を持っているのです。