サマーソング特集その⑤「 君は天然色 」 大瀧詠一 | 半兵衛のブログ

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「君は天然色」は1981年に発売されたシングルで、アルバム『A LONG VACATION』と同時発売されました。

大瀧詠一さんは、日本では珍しいスタジオ系ミュージシャンで、ライブ活動はほとんどせず、レコーディングに精をだし、一人で多重コーラスをするような人です。そして、音楽マニアとしてもかなり知られていて、いわゆるオタクが音楽活動しているような感じです。例えばどのくらいオタクかというと、「ビートルズの曲は全部歌える」と発言していたのを記憶しています。

音の特徴としては日本のフィル・スペクターといった感じでウォールサウンド的ですが、自身の名字⇨大滝⇨ナイアガラなので、ナイアガラサウンドと言っているようです。
松田聖子の「風立ちぬ」作曲・編曲を担当しておりナイアガラサウンドを楽しむことができます。

ウィキぺディアによると怪人20面相のような感じで、
シンガーソングライター・作曲家・アレンジャー・音楽プロデューサー・レコードレーベルのオーナー・ラジオDJ・レコーディングエンジニア・マスタリングエンジニア・著述家、元Oo Records(現在は会社自体がない)取締役など、多くの顔を持つミュージシャン。となっています^^

※ウォールサウンドはフィル・スペクターの代名詞で、沢山の音を重ね音の壁のようなサウンドが特徴です。彼はプロデューサーとして実力を発揮し、ビートルズではジョージマーチンが唯一関わっていないアルバム「レット・イット・ビー」をプロデュースしています。アルバム収録曲の「ザ・ロング・アンド・ワインディングロード」はウォールサウンドであるといえます。

日本では少ない自分だけの色(音)を作り出すミュージシャンで、彼独特のサウンドはヴォーカルなしでもすぐ大瀧さんのものだとわかりますね。一つの成功に満足せずもっともっとナイアガラサウンドを世に送り出してもらいたいですね。

訃報
2013年12月30日自宅でリンゴを喉につまらせお亡くなりになりました。
故人のご冥福をお祈りいたします。


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「君は天然色」

作曲:大瀧詠一
作詞:松本隆

くちびるつんと尖らせて 何かたくらむ表情は
別れの気配を ポケットに匿していたから
机の端の ポラロイド写真に話しかけてたら
過ぎ去った過去 しゃくだけど今より眩しい

想い出は モノクローム 色を点けてくれ
もう一度 そばに来て
はなやいで うるわしの Color Girl

夜明けまで長電話して 受話器持つ手がしびれたね
耳もとに触れたささやきは 今も忘れない


想い出は モノクローム 色を点けてくれ
もう一度 そばに来て
はなやいで うるわしの Color Girl

開いた雑誌を顔に乗せ 一人うとうと眠るのさ
今 夢まくらに君と会う トキメキを願う
渚を滑るディンキーで 手を振る君の小指から
流れ出す虹の幻で 空を染めてくれ

想い出は モノクローム 色を点けてくれ
もう一度 そばに来て
はなやいで うるわしの Color Girl
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公式


この曲の秘話
この曲の歌詞を作った松本隆さんは、妹さんを病気で亡くしてしまい、どん底の精神状態の時に見た街の風景は色のない世界で、「思い出はモノクローム」、そして、人は死ぬと風景は色を失う、だから何色でもいいから「色を点けてくれ」という願いが込められているようです。 この曲の歌詞の意味を知ってしまうと浮かれたサマーソングではなく、亡くなった妹さんに捧げる唄だということを知ると、歌詞が心に刺さります。「別れの気配」は病気で余命宣告だろうし、「もう一度そばに来て」という歌詞は涙出ますね。「カラーガール」は、きっと明るい性格だったのでしょうね。そして、そんな内容を微塵も感じさせない大瀧詠一さんの作曲も素晴らしいです。

大瀧詠一 君は天然色


松田聖子 ♪風立ちぬ 武道館1982 Seiko Matsuda

声がつややかではりがあって伸びますね。素晴らしい歌声です。