次元大介の墓標

「LUPIN THE IIIRD 次元大介の墓標」　2014　監督/小池健　

この作品は、「LUPIN the Third 峰不二子という女」のデザインを務めていた人が監督ということで、ちょっと期待してた。「峰不二子」は、山本沙代（監督）、岡田麿里（脚本）という女性スタッフの影響が良くも悪くも強くでていて、ハードボイルドな作品かと思いきや、精神世界にダイビングという、別物に仕上がってしまっていた。

「峰不二子」の雰囲気とデザインは、原作にぴったりだったので、女性スタッフが抜ければ、腐女子的世界をなくして、ハードボイルドルパンが見れるんではないかと期待したけど、結果としては、毒気も抜けてしまって、いまいちな仕上がりだった。

昔、古本屋で読んだモンキーパンチ原作の漫画版のルパンは、アニメ版とは全く違っていて、ゴルゴ13よりもシュールな作品だったりする。一般受けを気にしたのかもしれないけど、アクの強い絵柄なんだから開き直って欲しかった。部分部分を見ると、狙撃とかカーアクションとか面白い仕上がりなんだけど、全体としては、中途半端感が否めない。ちょっと期待しただけに、残念。脚本か監督を入れて、もう一作チャレンジしてほしい気がする。五右エ門版がまだないので、ハードボイルドに徹して見てみたい。