アメリカは温暖化対策を取っていないのか? | クリーンテック(CleanTech)

アメリカは温暖化対策を取っていないのか?

京都議定書を批准しないアメリカは、地球温暖化対策・再生可能エネルギー対策で世界的に遅れをとっているというのが、つい去年ぐらいまで日本では常識だったのではないかと思うのですが、最近は日経新聞など少し論調が変わってきました。実際アメリカの各州の取り組みを学んでみると、そのカバーする範囲の広さと費やさされている年数の長さに驚かされます。


例えば、東海岸では Regional Greenhouse Gas Initiative (RGGI )。ニューヨーク、マサチューセッツ、ニュージャージなど20074月の時点で10州が参加して、温暖化ガス排出量縮小のために全米発の試みとしてキャップアンドトレードプログラムを打ち出しています。このプログラムを主導しているチームの一人、去年からMITで教鞭を取っているRaab教授 はこの母体と成る活動に20年間かかわっているといいます。

西海岸ではカリフォルニアエネルギー委員会 。東海岸につづいて西海岸側の数州で発足させた温暖化ガス排出量縮小プログラムはもちろん、再生可能エネルギー促進政策や、建物のエネルギー効率について何時でも質問できるホットライン、最新のハイブリッド車の技術とこれにかかわっていく政策についての勉強会など、最新の情報にアクセスできるようになっています。


アメリカ政府として積極的に温暖化対策を取っていないようであっても、州レベルでは世界各国の様々なプログラムを研究し、なおかつ地域の受益者が賛成できる形で既に政策が導入され、プログラムがスタートしている。これらのプログラムが今後のシステムとして完全に主流になるとは限りませんが、すでに温暖化対策は各地域で行われているのです。今年新しい大統領が誰になったとしても、温暖化対策・再生可能エネルギー推進を手がけないわけにはいかない世論が、醸造されつつあるということです。アメリカの民主主義は厚みがあるなあと思います。

デュターム