古いクラリネットのメーカーには、
国産では、
ニッカン(日管、Nikkan)をはじめ、東京管楽器(トーカン、Tokan)、OPALブランドの横山管楽器、
以前書いたブッシュフィールドなど、いろいろあるようで、オークションで時々見かけます。
また、鳥本楽器が販売していたLightman(ライトマン)と言うブランド名に「by Watanabe(渡辺?)」「by Nitto(ニットー?)」と書かれたものや、「by Nakamura」と書かれたフルート、「made by Chimura」と書かれたサックスもあるようです。
Tokan Watanabe と書かれたクラリネットもあるようで、もしかすると、OEMのような関係で製造元だったか、トーカンが廃業となり独立した技術者だったのでしょうか?そういった小さな工房の集まりで Lightman というブランドになっていたのかもしれません。
一方、海外のメーカー、ブランドでは、
某雑誌などの広告に「オーガスト・ブヘー」と間抜けなカタカナで書かれていた、"Auguste buffet"(仏語なので、オギュスト・ビュッフェーが近いと思います)、
ドイツの 「Schreiber」(シュライバー)、(以上2つ、どちらもコッス楽器というところの輸入)、
ルブラン社の安い銘柄の製品、 「Noblet(ノブレー)」、「Normandy(ノルマンディー)」、「Jeuffroy」(ジュフロワー、アメリカでは「Jeffrey」と刻印された同型のものもあるため、アメリカ用には英語の名前で輸出されていた可能性もある)、
イタリア製の「Grassi(グラッシー)」、フランス製の「Marly(マーリー)」、サーモプラスチック製品という 「Buescher(ブッシャー)」、(これら6つすべて日本楽器が販売)、
野中貿易が輸入していた、フランスの 「Martin freres」(マルタン・フレール ですが、やはり昔はフランス語の知識などなかったためか、マーティンと書かれている)、
チェコスロバキア国営 "Lignatone"(かつて栄えた 安宅産業 が輸入)、
フランス製の "S.M.L" (日本楽器が輸入し、名古屋?の杉山製作所が販売)、
などがあったようです。
この中で、Augsute buffet(オーガスト・ビュッフェ)は、昭和30年代にコッス楽器が輸入していた楽器で、ビュッフェ・クランポンとは関係のないメーカーと思われます。
最近まで存在したのは、ルブラン系のノブレやノルマンディー(Noblet 4)で、上記の中でもノブレ(Noblet)の楽器は特に良かったのではないかという気がします。
実際、ノブレのエスクラリネットやクラリネットは、とても吹きやすく音程もいいです。
バスクラリネットも、システムは古いですが音の評判はいいようです。
(ただし、あくまでもルブラン社の中位機種です。)
また、Martin Freres(マルタン・フレール)も、かつては結構有名なメーカーだったようで、海外には立派な広告なんかもあったようです。「1740」というモデルが比較的有名で、定番モデルだったのかと思います。日本では「マーチン」と思われていることが未だに多いですね。
ちなみに、Buffet Cramponでさえ、この当時(昭和40年頃)の雑誌には「ブヘークラポン」などと書かれてありました。
現在では、ほぼクランポンとヤマハが占めており、次いでセルマーやルブランがありますが、当時はこれらの高価な楽器は、本当に一般的ではなかったのですね。
ちなみに前述のMartin Freresは既になくなっていたメーカーですが、最近アメリカで新たに再始動し、ロゴも新しくなり、プラスチック管のスチューデントモデルから、木製のプロ用楽器などを作っているようです。
http://martinfreres.net
オークション等に「マーチン クラリネット」「Martin クラリネット」などと出ているときがありますが、マーチンやマーティンのクラリネットではなく、「マルタン・フレール」のクラリネットが正しいですね。