僕の机(職場)の引出にはお菓子の箱が6割ほどを占めている。
と書くと、何のために会社行ってるんだ、なんてぎょっと憤慨されるんじゃないだろうかと期待するので、いろいろ省略している一文を最初に持ってきた。
きちんと状況を申せばお菓子の箱の中身は自分の印鑑とかIDカードとかよく使う文房具類とかが7割8割であり、花粉症の時期あたりにもらった個別包装の飴玉だとか出張のお土産だとかは2割程度だと思う。(机の残り4割のうち2割程度は空きであり、2割程度は箱に入れなくてもいいような、ポケティッシュだとかメモ帳だとか、自分で買ったお菓子類(箱入り)である。)
机の引出といっても、今の僕の机にあるのは天板下の薄いやつのみで書類が入るような深いタイプのは備わっていない。だからまぁ、6割ほどと言ってもタカが知れている。1番数多く使っているのは明治のミルクとブラックとイチゴがあるチョコレートの内箱で、紙個別包装されて28枚が2列に入っているタイプのやつだ。中仕切を入れたそのままなら印鑑をケースのまま2つ入れておくのにちょうどいいし、取ったものなら多くない貰った名刺やら自分のIDカードやらをまとめたりダブルクリップの大きいのをキープしておくのに悪くない。それから薄い引出で重宝しているのがベルンのミルフィユのピンクの箱で、挨拶の手土産か何かで配るよう渡されたときのもの。ハサミやらホチキスやらガチャコ(ガチャック)やら修正テープやら、机上のペン立てに入れられないちょっとかさばる文房具類をぶち込んでいる。
本当は正確に申せば6割のうち1-2割ほどはティッシュの空き箱で、1番小さい面を下にして取り出し口の両端部分の高さでぐるりと切ったものである(そんなものを?!という程度ならお菓子の空き箱と大差ない、気がする)。飴玉やらゼムクリップやら小さいダブルクリップやらをごっちゃり入れる愛しくなるサイズをしている(だからわざわざ切るなんて手間をしてしまうわけだけど)。
(余談だけど、ダブルクリップの小さいのを豆ってしているのにいつもきゅんとくるんだけど誰ですか、名付け親! 大・中、ときて豆って! しかもその下のサイズを極豆って! ふぇぇ)
と、ここまで書くことにしたのはこの間引出の中の様を整理が苦手という人から良いと言われたからである。僕から見ればまだまだ机の中に余計なもの好き勝手入れすぎじゃないかと不安にもなれ、捨てられない症候群の賜物なのだがと恐縮でき、といったところで、きれいに整理できてますね、と言われたのは新鮮な驚き。プラスチック製のトレーの類を購入できるところお菓子の箱って、と笑える(笑われる)気がしていたので、余計に、である。
空き箱の類を溜めてしまうのはそれを材料にしていた小学生頃の図画工作関係の影響が少ながらずあり、それに加えてデザインが惜しくなるからである。前にテレビでキシリッシュだったはずだから明治の社長さんだと思うのだけれど、パッケージの白さを出すための工夫に熱・力入れて解説していて、おぉっとぐっときたことがある。外箱を銀色にしてフィルムを白にしてきれいな歯の白さをイメージさせる白を作り出したそうだ。少なくなったら小さくできるというところも何かに使えるんじゃないの、ととっておきたくなって困る。そういうパッケージ戦略、が、僕はとても好きな着眼点である。視覚以外に商品価値があるものが消費されるために視覚に訴えるしかないなんて、その努力のいじらしさとでもいうのか、とにかく味わいつくさずにはいられない。チューブわさび類やブレンディスティックの箱がなくなるまで使いやすいように斜めに切り取っておけるとか、ポッキーの開け口や食べ終わった後に潰しやすくなっているとこだとかも見続けて飽きない。こちらのことをちゃんと考えてるのがわかるとどうしても注目してしまうし、こう、一工夫加えられるというのが心くすぐる。
というわけで、捨てるのを躊躇われたのちの転用なのだれけど、掘り起こせば捨てられないのはお菓子に限らず、使い勝手のよさそうな箱の類はなんでも該当していたりする。靴だとかペットボトルだとか化粧品だとかのは自分の部屋にしばし積み上げられている一角があって、本やCDや細々したグッヅ類を整理するのに待機している。つまりはお金のない年齢のころ手近に得られるもので代用していたのが依然尾を引いているので、机の中が整理できているからって誇れるものではないよなぁ、というのがやっぱりな結論。なのである。
以上本文終わり!
それに服の値札の類もブランドマークやら何やらがあるととっておいたりするから、まぁ、消費ゴコロくすぐるのが上手い企業さまのせいってことで、なんて^^;