飽きてました。 | cradle

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わたしたちの最後の言葉は美しいにちがいない。




いわば風船のような人間で、どこか繋ぎ留めておかないとフワフワと予想だにしないところへ飛んでいってしまうのだと思う。
そんな人間にヘリウムガスを注入したのは誰だ。ちなみに私の声は低い。


そういえば、飛んでいった風船がどこにいってしまうのかを知らない。
子供の頃に通っていた歯医者は待合室におもちゃが溢れていて、治療後には風船をくれた。
その風船を駐車場で手放して泣くまでが様式美。
思えば、風船を手放したことよりも、その風船がどこに行くのかに不安を感じていた気がする。
ただぼんやりとした不安。


さて、私はどこにいってしまうのか。