芸人交換日記の感想です!特に詳細なネタバレはありませんが、やはり話の流れが分かってしまうので、まだネタバレ御免な方は読まないようにしてください!しかも内容が感想っていうか、舞台を見たことで私のなかで生まれた感情を書いただけなのであれですが(笑)以下、書きなぐりです☆彡


上下矢印









ネタバレしてます







注意















上下矢印





芸人交換日記の先行予約が始まった時、いそいそとケイダッシュの有料会員になって申し込んでいた、その当時の感情が思い出せない。何か確信めいた「見なきゃ」という思いがあり、半ば本能に近いものだったように思う。

東京公演、千秋楽の夜公演に足を運んだ。文句のない豪雨っぷりで傘を持っていない子達が洋服を体に張り付けている中を通り過ぎながら会場に向かう。原作も読まず、舞台を演じる若林を、先入観も持たずただ単純に見ようと思っていた。

シンプルな舞台の上で2人の感情が爆発していた。話の展開や意外性・緻密性で人を惹きつける、というよりは感情の肉弾戦に飲み込まれるか否か!みたいな、良い意味で青臭い熱気に満ちていたように感じた。キラキラしたり、縋ったり、絶望したり、なじられて傷つけられて、でも諦められなくて、苦しくて辛くて…夢追い人の吐露を時折、涙をにじませながら聞いていたけれど若林の吐露は耐えきれなかった。

人間って現状に満足してたら進まない生き物だから、もし仮に違う決断をして、最良だと思うほうを選択出来たとしていても、また結局はその状況でも辛いことはあるだろうし、ある意味自然な物なのかもしれない。もちろん、苦しみの大きさは違っていたと思うけれど実際、こういう思いをしてる芸人さんはいっぱい居るんだろうなぁと割と冷静だったんだが、若林の吐露で頭が痛くなるほどの衝撃を受けたのは、私は単純に売れた人の苦悩に弱いのかもしれない()

周りは”売れている人”への対応をするイエスマンばかりで裏を見せず、本音も見えない。でも売れていない下積みがあればあるほど、人間の裏を見ているし、勘ぐりも止まらない。苦しさを吐露しようとすれば、周りからは「売れて幸せなんだから、贅沢だ」と言われ、それを本人も理解しているから口に出すことすらできない。きっと仲間だった人とも溝が出来たり、価値観がずれていったり、そういう苦しみも積み重なっていくんだろう。

あの台詞を若林に言わせれば、現実と舞台がシンクロし始める。ほとんどが演者のファンで埋めつくされた劇場のなかで、私が今、涙をこぼしているのは、オードリーの若林が好きだから泣いているのだろうか、と思った。”舞台の上に立つ表現者”として彼を純粋に見れているのだろうか。ファンの欲目で、彼の芸を受け止める自分の目にすらモヤがかかっているとしたら私個人の感覚としてはすごく悔しくて不甲斐ない。でも現実の投写と舞台をごちゃまぜにさせられるほど、彼の表現に熱があって、それに当てられたのならまだ救いがあるなぁ、とか頭の中がグルングルンしていて正直、まだ整理がつかない状況だ。

私は人気が出たことによってオードリーと出会えたけれど、ただ芸があって、ただそれを素直に感じる、この関係性を壊したくないなぁ、と考え出してしまったのである。


舞台として見た時に田中圭さんの演技の凄さ、伊勢さんの存在感に驚かされた。演劇の舞台って面白そうだな、と思えたのは、このお二人のおかげだと思う。本当に役者さんってすごいと思った。甲本が其処にいた、うん。

若林さんはなんだか怖かった。熱の塊みたいな印象を受けた。この人を好きでいてよかったと思った。


最後の天国漫才、楽しかったなぁ・・・!あれがラストでよかった。きっとどんな道筋を経ても、すべてのコンビの行き着く先はあそこなのかもしれない、と思える幸福感があって、もっと漫才が見てぇ!と叫びたくなった観客もいっぱいいたんじゃないかな(笑)後から色んな感想がもっと出てくるかもしれないけど、翌日の私の胸のうちは多分これくらい。

新大久保で韓国料理を食べた残り香と、腫れぼったい瞼を乗せてしばらくグルグル考えながら生活していこうと思いますw