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人間には、激しいショックから心を守るために、
自己防衛の本能が備わっているようですね。
例えば、大きな事故や事件に遭遇した時、
記憶が飛んでしまって空白になり、思い出せないことや、
心に残った辛い記憶の断片も、時の流れに溶かされて
徐々にその色を薄め、やがては消えてしまう。
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この度の大震災の記憶も、この後の復興の進捗と共に
私たちの話題や記憶から遠ざかって行くのでしょうか。
でも、私たちが未曾有の惨状から経験し、学んだことは
これからの日本を担う子ども達の宝となるのだから、
忘れる前に、きちんと残さないとイケないと思います。
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悪夢となって、自分を苦しめるような思い出は忘れていい。
けれど、全てを「水に流して忘れる」のは止めてください。
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人間には自然を科学技術で屈服させ、操ることはできない。
できるのは、事実を都合の良い言葉へと組み替えてみたり、
言葉巧みに目や耳に封をして、真実に気づかせなくすること。
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もう一度、あなたに言いたい。
悪夢となって、自分を苦しめるような思い出は忘れていい。
けれど、全てを「水に流して忘れる」のは止めてください。
厳しいコトを言って、ごめんなさい。
今日も、よい一日になりますように。
(ende.)
