Ms.Violinistのひとりごと-日本経済『余命3年』
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私たち若者世代にしてみれば、60歳以上の世代は
結託して「逃げ切り」を図っているように見える。

「増税しないと財政が立ち行かなくなり、
社会保障もできなくなるというが、まだ、埋蔵金があるだろう。
余計なことはしてほしくない」
「日本は危機のたびになんとかしてきた。
今度もなんとかなるだろう。平均寿命から見て、
あと10年か20年でお迎えが来る。それぐらいは日本ももつだろう。
なんとか『逃げ切り』させてくれないだろうか」

少々、シニカルに妄想を膨らませすぎたかもしれないけれど、
そういう見方で若年層は高齢者世代を見ている。

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高齢者世代も暮らしが大変な人が多いし、これではイケないと
心を痛めている人も少なくないはず。
だけど、全体としては政治に「逃げ切り戦略の邪魔をするな」と
強烈な圧力をかけているのではないか。
そう、若者世代は(=私も)見ている。

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「高齢者世代の逃げ切り」は可能なのだろうか。
しかし、それは疑問で、かなりあやしい感じがする。

日本は大量の国債を発行しても国内でほぼ全額が売れた。
だから、ギリシャ化せずに済んだ。しかし、来年あたりから
団塊世代が貯蓄の取り崩しを本格化させる。
2014年からは貯蓄率がマイナスになるという試算もある。
国債の安定消化の基盤が崩れる。

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先ごろ、「日本経済『余命3年』徹底討論・財政危機を
どう乗り越えるか」(PHP研究所)という本が出た。
竹中平蔵、池田信夫、土居丈朗、鈴木亘という論客が
タイトル通りの意見交換をして、診断した結果が「余命3年」。
つまりは「逃げ切りは無理」という結論である。

仙谷由人官房長官もつじつま合わせの予算編成が出来るのも
「あと2年ぐらい」とどこかで語っていた。

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だれが見ても、似たような見立てになるのである。
『逃げ切り』を図りたい高齢者世代が、数をたのんで
世代間格差を放置しておくと、この国の将来は危ういと思う。
(ende.)

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Special Thanks:Ms.Violinist.
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