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ご存じJ.S.バッハ大先生の「平均律クラヴィーア曲集」は、
ピアノを学んでおられる方には、バロック期に趨勢を極めた
ポリフォニーの響きをお勉強する上で避けて通れない曲集。
しかも一つ一つの曲は個性的で、取り付くにしても手強い。

この第2集の第13番は、調性が「嬰ヘ長調」で「#が6個」。
半音下げれば「♭が1個」のヘ長調で見た目は楽だけれど、
そもそも調性の音程感を無視するのは音楽的に問題なので、
我慢(?)して「嬰ヘ長調」で頑張るのだけれど……。

次なる難関はすぐそこにいる。
左手が付点音符で、しかも後打ちの短い音価にスタカート。
それに対する右手は、細かい音符で流れるようなライン。
本当に上手に弾かないと、ギクシャクした音楽の出来上がり。

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学習者を悩ませる「平均律クラヴィーア曲集」だけれど、
別の角度からトライしてみると、気難しいバッハおじい様の
やさしい微笑みが見えてくる。
ボーカロイドの初音ミクちゃんが歌う平均律をご鑑賞ください。

杖を付いてポツポツと歩くバッハおじい様の周りを
笑顔でスキップする初音ミクちゃんのカワイイ姿が見える。
ああ、音楽って「音」を「楽しむ」ものなのねって。
きっと、あなたに気付いていただけると思います。

音楽へは、こういう力を抜いた接し方もアリではないでしょうか。

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J.S.バッハ作曲:平均律クラヴィーア曲集第2巻
第13番 前奏曲 - 3声フーガ 嬰ヘ長調 BWV.882
by 初音ミク.
(ende.)

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