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日本のお正月には欠かせない「春の海」。
ご存じのとおり、近代的な「箏」の発展に深く寄与した
宮城道雄先生の代表作。原曲は箏と尺八で演奏されます。
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初演は1929年末、作曲者自らの箏と尺八・吉田晴風により
日比谷公会堂で行われました。
しかし、伝統的な箏曲とは全く相いれない作品であったために、
当時の批評家たちからは批判的な意見が多く寄せられ、
成功とは程遠い結果となりました。
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のちに、フランスのヴァイオリニストのシュメーとともに演奏した
レコードが日本と海外で発売されました。
そのレコードにより、先に海外で豊かな叙情性が評価され、
世界的に知られることとなったのです。
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作曲者の宮城先生が後日語ったところでは、「春の海」は
日本の伝統的な邦楽に依ったものではなく、同時代のフランス印象派
ドビュッシーやラヴェルらの西洋音楽からの影響と、
邦楽との融合を目指して作られたものだということです。
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今回聴いていただくのは、フルートとギターによる「春の海」。
学生さんの演奏でしょうか。完成度が非常に高いですね。
私、思わず何度も繰り返して聴いてしまいました。
あなたさまも、ぜひに「新春の調べ」をご鑑賞くださいませ。
(ende.)