
(2010年(平成22年)12月10日(金):毎日新聞(朝刊))
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牛丼大手3社が低価格競争を展開する「牛丼戦争」で
吉野家は牛丼並盛りの苦戦が続いている。
吉野家が12月9日発表した11月の既存店売上高は
前年同月比8.2%減。
プラスを維持した「すき家」「松屋」と明暗を分けた。
吉野家は9月の牛鍋丼(280円)に続いて、11月には「牛キムチクッパ」
と低価格の新商品を相次いで投入したが、効果が持続せず、
独り負けの状態。
巻き返しに向け、12月からは新たな具材を発売したが、
復活への展望は開けていない。
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「牛鍋丼は牛丼より100円安く、豆腐など具材も多くて
ヘルシー。最近は牛鍋丼ばかりで牛丼を食べなくなった」。
12月9日昼、吉野家の有楽町店で牛鍋丼を食べた会社員男性は
こう話した。店内に入りきれない客もいて混雑している半面、
牛鍋丼ばかり注文されている印象だ。
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吉野家は、ライバル2社が牛丼値下げに踏み切った昨年12月以降の
商戦で苦戦し、牛肉を減らした牛鍋丼を発売した。
この効果で、9月は客数が前年同月比24.5%増と大幅に伸び、
既存店売上高も同5.9%増と19カ月ぶりのプラスに転じた。
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しかし10月に既存店売上高は3.8%減と再びマイナスに陥り、
牛キムチクッパは牛鍋丼ほどには客を呼ばず、
11月はマイナス幅を広げた。
客数は10、11月も10.4%増、4.8%増となったが、客単価の低い
牛鍋丼の注文が多く、売り上げ増に結びつかなかった。

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一方、すき家は、今年2月から既存店売上高が前年同月比でプラス。
9~11月は客単価が1割前後減ったが、客数は3~4割程度も増え、
客単価の減少を補っている。松屋も同様の構図だ。
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吉野家とライバル2社が客数で明暗を分けたのは
「メニューの豊富さの違い」と指摘される。
吉野家の丼メニューは牛丼、牛鍋丼など4種類だけだが、
すき家は牛丼だけでもキムチやチーズ、セロリなどを
トッピングしたものなど10種類、牛丼以外では豚とろ丼や
まぐるたたき丼など9種類と多様だ。
松屋はカレーや定食など丼以外のメニューが充実しており、
牛丼以外を目当てに来る客も多いという。
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これに対し、吉野家は「低価格メニユーは客足を戻す緊急策。
9月は特別良かっただけで、10月以降は想定の範囲内」と強気。
12月から人気の牛鍋丼を巻き込み売り上げ増を図ろうと、
牛鍋丼に追加する具材「追っかけ小鉢」として豆腐(50円)と
ねぎ玉子(70円)を投入した。
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いちよし・経済研究所の鮫島誠一郎主任研究員は
「低価格メニューで客を呼び戻す吉野家の方向性は間違っていない」
とした上で、「メニューを増やすだけではもともとメニューが豊富な
ライバルと勝負にならない。吉野家ならではの価値ある商品開発が
求められる」と指摘している。
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牛鍋丼も牛キムチクッパも280円で食べられる。
来店されるお客様も、より低価格を求めてさまようデフレの流れ。
従業員さんのお給料や労働条件の犠牲の上に成り立っている。
でも、それではお金の流れを悪くして、さらにデフレを酷くさせる。
たとえば、女性でも気軽に入ることが出来るお店作りなどの
「低価格路線からの脱却」を目指して欲しいと思います。
健康を気にする女性のお客さんは、ハーフサイズの牛丼に
お野菜などもプラスして、バランス良く食べると思う。
そしたら、客単価が上がって売り上げも伸びる。
良い事ずくめだと思うんだけど、どうでしょうか。
(ende.)