
(2010年(平成22年)12月2日(金):毎日新聞(朝刊))
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「最近くまが目立って、疲れてるみたいって言われる」と
気にしている人がよくいらっしゃいます。
寝不足でもないのにくまができるのは、なぜでしょう。
女性がくまと呼ぶものの多くは、実は皮膚のたるみです
(たるみは本来のくまではありません)。
その他にも、くまでないのにくまと呼ばれるものがあります。
自分はどのタイプか、まずは見分けてください。
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「青ぐま」
これが本来のくまです。下まぶたの静脈が青黒く透けて見えるもので、
子供のころから現れることが多いようです。目の下の皮膚が薄い人や、
血行が悪く冷え性気味の人に見られます。コンシーラーなどを塗り、
しっかりメークすると隠せるのが特徴です。
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「黒くま」
一般にくまと呼ばれるのは、このタイプが大半。
下まぶたの皮膚が加齢で薄くなり、たるんで黒い影ができます。
20代後半ごろから現れます。影なのでメークしても隠れず、
下まぶたを外側に引っ張ると消えるのが特徴です。
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「茶ぐま」
シミの集合体が、くまのように見えるものです。
まぶたはメラエンを作る色素細胞の活動が盛んで、
シミができやすい部分です。30代くらいから現れることが多く、
コンシーラーで隠せるのが特徴です。
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くまの種類を知ったら、次は対策を考えてみましょう。
青ぐまはまず、血行改善のために運動を心がけます。
冷たいものを控え、ショウガや青魚など
血行を良くする食品を摂りましょう。
目の周りのツボ押しもお薦めです。
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黒ぐま(たるみ)はコラーゲンの減少などが原因。
コラーゲンを増やすため、ケミカルピーリングや
レチノール化粧品などが有効です。
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茶ぐまは美白化粧品のほか、ケミカルピーリングも有効です。
目元をこするクセや強く引っ張るマッサージなどは、
くまを悪化させるので要注意。
目元の皮膚は薄いので、引っ張ると伸びてしまいます。
アイラインをはっきり入れるのも、見た目をごまかすのに効果的。
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疲れて見えるかどうかは表情にもよるので、
「はつらつとした笑顔」を心がけましょう。
気にし過ぎないことも大事です。
(ende.)
