
(2010年(平成22年)11月12日(金):毎日新聞(朝刊))
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パナソニックは11月11日、乾電池の累計生産個数が
今年10月に全世界で1,500億個に達したと発表した。
充電池の普及で、先進国では需要の伸びが頭打ちになる一方、
アジアや中南米など新興国では電化製品の急速な普及で
需要が急増中。新興国の中間所得層への拡販を進め、
創業100周年にあたる2018年に累計2,000億個の達成を目指す。
1,500億個を単3形乾電池に換算すると
地球180周分の長さになるという。
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現在は世界11力国で生産され、89カ国で販売されているが、
世界の販売シェアー16%で、米国2社に続く3位。
パナソニックは2008年発売以来、国内だけで生産してきた
長寿命アルカリ乾電池「エボルタ」の製造拠点を、
2011年3月にタイに開設。中国など新興国の中間所得層向けに
従来のアルカリ乾電池並みの価格で販売し、
乾電池販売個数を2010年度計画の41億個から2015年度には
年産60億個に引き上げ、世界トップに躍り出る狙いだ。
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パナソニックは、1931年に自社での乾電池生産を開始。
1939年には中国でも生産を始めたが、
1980年代までは国内での生産・販売が中心だった。
累計500億個の達成は生産開始から61年後の1992年で、
その後は海外での生産拡大が続き、9年後の2001年に
1,000億個に到達。2010年に1,500億個に達した。
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エボルタ乾電池を搭載した小型ロボット「エボルタ号」。
あなたも、テレビCMでご存じの事と思います。
2008年にグランドキャニオンの絶壁上りに挑戦して成功。
続く2009年には、24時間耐久レースに出場。
そして、今年は東海道五十三次の旅に挑戦のエボルタくん。
日本の技術力は、まだまだイケルと信じたいですね。
(ende.)
