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交響曲第9番「新世界より」やチェロ協奏曲で知られている
チェコの作曲家、ドヴォルザークはとても熱心な鉄道ファンでした。
プラハに住んでいた頃は、最寄り駅にせっせと通い、
入場券を買って中に入り、頼まれもしないのに全てのことを
こまごまと点検していました。
駅員、ポーター、売店の店員に話掛けて異常がないかを気にしたり、
列車が到着すると車掌や運転士に挨拶し、
途中変わりがなかったかどうかを尋ねていたそうです。
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すべての列車の到着時刻を正確に暗記していて、
もし延着でもあれば、その原因をいち早くたずねて、
乗客たちにあやまる始末でした。
この駅の駅員たちは、この「風変わりな人物」が、
有名な作曲家であり、音楽学校の偉い先生であると知って、
大変驚いたということです。
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後に彼が、ニューヨーク国民音楽学校の校長に招聘された時、
高齢のこともあり、祖国を離れることをためらっていたのですが、
新大陸に渡る決断の後押しをしたのが、アメリカに行けば、
新しい鉄道がふんだんに見られるという理由でした。(^^)
実際にドヴォルザークは、ニューヨークのグランド・セントラル駅に
立った時の感動を手記の中でも語っています。
この駅から出発するシカゴ・エキスプレスが疾走する様子を
感動を持って眺めていたそうです。
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彼のメロディーラインの特徴とひとつとして、
モチーフが何度も繰り返され、高揚していくさまは、
機関車が徐々に動きを早めて疾走するように感じるのは、
私だけでしょうか。
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画像は、ヘルベルト・フォン・カラヤン指揮で
A.ドヴォルザークの交響曲第9番「新世界より」第4楽章
Dvorak - Symphony No. 9 "The New World" H.Karajan. です。
(ende.)