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ここ最近、blog友だちの皆さまが「絶対音感」で盛り上がって
おられるので、私もちょっと便乗してみたいと思います。
以前、メディアで絶対音感が、
まるで「超能力」のように持てはやされていたのを、
覚えていらっしゃいますか。
一部では「持って生まれたチカラ」という取り上げられ方や、
小さい頃に訓練しないと、身に付かないという表現も。
でも、本当のところどうなのでしょう。
「絶対音感」って、それほどすばらしいチカラなの?
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私は、ヴァイオリンを奏でます。
ご存じのとおり、ヴァイオリンは自分で弦を張り替え、
練習のたびに調律をしますので、
「繰り返しの中で絶対音感がつく」と思います。
たしかに絶対音感があれば、音楽を耳コピして
楽譜に起こせますし、スタジオミュージシャンに求められる
即興での演奏や伴奏にも役に立つでしょう。
それに、レコーディングや演奏会の準備と並行して
突如割り込んでくるエキストラ的お仕事にも、
楽譜と音源を受け取り、聞いただけで再現できる。
そう! スポーツ選手の「瞬発力」のようにね。
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だけど、肝心なことを忘れてはイケないと思うんです。
音楽を含む、およそ芸術と呼ばれるもので最も大切なこと、
それは、誰の物まねでもない「あなたらしさ」でしょ。
たとえ、あなたがオイストラフさまやパールマンさまを
完全にコピーし、見事に再現できたとしても、
それは「誰かの物まね」にすぎない。
Originalityが存在しないところには、「芸術」はないのよ。
音楽を学ぶあなたに、「絶対音感」は邪魔にはならない。
でも、それだけではダメ。「技法」や「音楽を歌わせる感性」、
それらにも増して大切な「あなたのOriginality」を
いつも目指してほしいと、私は思います。
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さて、この厄介な「絶対音感」、どうしたものでしょうね。
だって、実生活で役に立つかと言われると「?」なんですもの。
あっ、足音を聞いただけで、誰が来られたのかが分かりますね。
でも、これって絶対音感なのかしら。(笑)
(ende.)
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Special Thanks: ぴあのmamaさま.
ブログ:"ぴあのmama" by ぴあのmamaさま
記事:「絶対音感」Thu, November 04, 2010
http://ameblo.jp/dolce-smile/entry-10696890789.html
