Ms.Violinistのひとりごと-楽屋
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最近、海外の方と一緒にお仕事している私なんですが、
休憩時間に、話題が日本の政治に向けられました。

日本人だけでお仕事する時、政治の話は
なぜだか、殆ど聞こえてこない。
けれど、ヨーロッパ人の彼らにとって政治の話題は、
カルチャーやスポーツと同じくらい身近な問題なの。

彼らとは英語でコミュニケーションを図っているのだけれど、
この時に、私を悩ませたキーワードは「政治主導」。

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私としては、いっそのこと、今年の流行語大賞にでも
輝いてほしい「政治主導」という言葉。
この言葉が流行り言葉のように、耳に飛び込んで来る。
それこそ、毎日のように。でも変な日本語だと思いませんか。

「政治主導の予算を作る」が民主党政権の決まり文句。
だけどこれ、「ヴァイオリンを弾くViolinist」とか
「歌を歌うSingerを目指す」と言ってるようなもの。

予算を作るのが国民から託された政権党の最大の仕事。
国の政治を動かしている人々の目標が
「本業をやります」では恥ずかしくないかしら?
Ms.Violinistのひとりごと-未設定
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宿題にされちゃったので、調べてみると、
政治家の「ヴァイオリンを弾くViolinist状態」は、
相当長く続いているらしい。
自民党政権時代から総裁選のたびに「政治主導」が語られ、
「政治主導の予算編成・税制改正を推進する議員懇談会」
まで作られた。

「予算を要求する時は大きな声を出すけれど、
財源問題や役所の仕事を削る議論になると言わない。
このままでは財政の収支を考えている旧・大蔵省(財務省) に
頭が上がらない。政治家自身が収支を考える発想にならない限リ、
(政治家に)本当の権力は戻ってこない」。
当時の自民党政調会長だった加藤紘一さんの弁。

これらは15年前のこと。
そして、政治主導と叫ぶだけのその15年間に、
国の借金残高は412兆円増えた。
それにしても、なぜ本業ができないの?

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でも、このことを彼らに英訳して伝えなきゃイケない私。
「政治主導」とは、
「ヴァイオリンを弾くViolinist」のことで……、
なんて、恥ずかしくって言えません。

どなたか、何とかしてくださいませんか。(>_<。)
(ende.)

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