ヴァイオリンを奏でられる皆様は、楽器の健康状態について、
ちゃんと関心を持たれていらっしゃいますか。

楽器の健康管理(メンテナンス)は、毎日の基礎練習と共に
皆様が日々、ご自分の楽器とお過ごしになる中で、
いつも気遣いをしてあげたいものですね。
早くに楽器の病気(異変)に気が付けば、それだけ
病気からの回復も早くなりますから。

上手に調整された楽器からは良い音が出ますし、
長時間に渡って練習しても、疲れにくいのです。

ヴァイオリンを奏でる皆様向けの
"奏者がすべき保守"についてのレクチャーを
させていただきたいと思います。
それでは、どうぞ最後までお付き合いくださいませ。

Ms.Violinistのひとりごと-ヴァイオリン弦 パッシオーネ
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第53回「E弦の種類」
ヴァイオリンE線にはボールタイプとループタイプがあります。
これらの違いは「アジャスターに取り付ける構造部分」だけの違いで、
弦自体に違いはありません。
しかし、それぞれに微妙な特徴もありますので、
今回はその事についてお話したいと思います。

●ボールタイプの特徴
E線は、0.2mm程度の直径の弦に大きな張力が掛かっています。
そこで弦の端をボールで受け止めて、力を分散させるのです。
このような仕組みにすることで弦切れは激減します。
ボールタイプの弦が存在する理由は、
弦が切れるのを防止するためと言い切っても良いでしょう。

弦が切れにくいのは大きなメリットですが、欠点もあります。
それはたとえ小さなボールとは言え、
ループタイプと比べると質量が重くなるということです。
このボールを装着するタイプのアジャスターが、
構造的にどうしても大がかりになり、
非常に高度な調整に限り音色的な面でデメリットもあるのです。

●ループタイプの特徴
ループ弦の特徴は、軽さです。
アジャスターもHillタイプを併用する事によって、
総合的に非常に軽くなります。
弦楽器の場合、無駄な部分の質量を削り落とすことよって、
部品が振動することによって生じるエネルギーの熱損失が減り、
結果として音量のある張りのある音になることが多いのです。
従って、たとえ弦やアジャスターといえども
質量の増加には気をつかいます。

欠点としては、弦が切れやすくなるということです。
特にアジャスターがまだ新しいときには、
ツメ部分の角がまだ鋭角で、弦が切れることも良くあるのです。
この様な場合にはツメ部分の角をヤスリで丸くしたり、
プラスティックの「弦プロテクター」をツメに被せたりします。
また、軽量化を推し進めた結果、
構造的にアジャスターが壊れやすいという欠点を持っています。
両刃の剣です。


皆様が素敵なViolinライフを過ごされますように。

(Ende.レクチャー:ヴァイオリニストがすべき保守
 (第53回) 「E弦の種類」)
The author is "Ms.Violinist."
The verification is "Ms.Composer."

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