ヴァイオリンを奏でられる皆様は、楽器の健康状態について、
ちゃんと関心を持たれていらっしゃいますか。

楽器の健康管理(メンテナンス)は、毎日の基礎練習と共に
皆様が日々、ご自分の楽器とお過ごしになる中で、
いつも気遣いをしてあげたいものですね。
早くに楽器の病気(異変)に気が付けば、それだけ
病気からの回復も早くなりますから。

上手に調整された楽器からは良い音が出ますし、
長時間に渡って練習しても、疲れにくいのです。

ヴァイオリンを奏でる皆様向けの
"奏者がすべき保守"についてのレクチャーを
させていただきたいと思います。
それでは、どうぞ最後までお付き合いくださいませ。

Ms.Violinistのひとりごと-アルシェ201ソロ松脂
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第52回「松ヤニ」
松ヤニの性能差は、気候によっても、楽器の発音特性によっても、
または弓毛の状態によっても異なって感じられます。
そしてもう一つ重要な要素があるのです。
松ヤニを長く使っていると、次第に柔軟剤が蒸発してしまいます。
これは古い松ヤニが砕けやすくなる事からも
分かっていただけると思います。
このような状態の時、他の新しい松ヤニを試したときに、
「そっちの方が良い松ヤニ」と思ってしまうこともよくあるのです。
製品差よりも、製品の劣化による性能差だったりするわけです。

●松ヤニを選ぶコツをいくつか書いてみましょう。
・松ヤニの新品な状態で試奏する。
・弓の毛、楽器の状態が悪い場合には「松ヤニ」以前の問題です。
・値段に対して偏見を持たない。
「良い松ヤニ」とは、自分がよいと思った松ヤニなのです。

●松ヤニの量
松ヤニの付ける量には適量があります。
時々、松ヤニの具合が良くないと言って、
首を傾げながら松ヤニをゴシゴシと擦り付けている人がいます。

しかし、これは逆効果なのです。
というのは、松ヤニを付け過ぎると、
弦と弓毛の間に松ヤニの粒が入ってしまい、
摩擦抵抗を減らしてしまうのです。
これでは弦の吸い付きが落ちてしまいます。

このように松ヤニを付けすぎている場合には、
楽器は雪が降ったように真っ白になっていますので、
そのようになる傾向がある人は注意が必要です。

もしも松ヤニの具合が今一つと思った方は、
松ヤニを付けるのを減らしてみてはいかがでしょうか?

●松ヤニの落とし方
弓に松ヤニが多く付きすぎているので落としたい場合に、
弓毛を布で拭っている人を見かけますが、これはよくないことです。
それは、松ヤニは布で擦ったくらいで簡単に取れるものでは
ありませんし、布で毛を擦るという事による
悪影響の方が大きいからです。

すでに松ヤニのついた毛は摩擦抵抗が大きいので、
布で擦ると毛を引っ張ってしまい毛のバランスを崩してしまいます。
また布に付いている汚れ、繊維を付着させてしまうからです。


皆様が素敵なViolinライフを過ごされますように。

(Ende.レクチャー:ヴァイオリニストがすべき保守
 (第52回) 「松ヤニ」)
The author is "Ms.Violinist."
The verification is "Ms.Composer."

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