
(2010年(平成22年)7月30日(金):毎日新聞(朝刊)より)
【長生きのヒミツ】
ユタ州のプリガム・ヤング大学で心理学を教える
ホルトランスタッド教授の研究発表より。
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ドバイ、シドニー、トロントと世界のメディアが
「日本世界一」を伝えた。それも25年連続の快挙。
日本人女性の平均寿命だ。
2009年は前年より5ヶ月近く伸び86.44歳に。
医療の進歩や食生活とかが、
世界に冠たる日本人女性を作っているんだって。
男性も4年連続の記録更新で79.59歳。
世界では5位だけど、決して悪くない。
ただ、平均が男女で7歳近くも違うのはなぜ?
基本的に同じものを食べ、同じ環境で暮らしているのに…。
たばこやお酒、それに最近、深刻な自殺も
響いているのだろうけれど、7歳差はずいぶんと大きい。
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実は女性の長生きは先進国共通の現象だ。
100歳以上の85%が女、というデータもある。
心臓に影響する鉄分の差とか染色体の関係だとか、
難しい医学的背景がいろいるだけど、
今週、まさにこれだよ!
と思わせる研究結果がアメリカで発表された。
それは「人付き合い」。
ユタ州のプリガム・ヤング大学で心理学を研究する
ホルトランスタッド先生によると、
友達と楽しくやっている人はそうでない人より平均で
4年も長生きするそうだ。
「孤独は肥満やアルコール中毒以上に寿命を短くする」という。
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で、ここから先は個人的観察だ 。
新幹線でワイワイ温泉旅行に出かけるのも、
レストランで食事を楽しんでいるのも、
美術館の絵を堪能しているのも、女性グループばかり。
若い人からお年寄りまで、
「ストレスを笑いで飛ばし健康度を上げてる」みたい。
でも定年を迎えた男の人に、
この先は友達や奥さんと趣味を楽しむ人生よ、
なんてスイッチを切り替えてもらうのは難しそう。
といって、現役中の友達作りに邪魔な長時間労働を変えるにも、
変える当事者がほとんど男だから、これもすぐは無理か。
もう少し女だけで世界一を楽しませてもらうかな。
…悪いけど。
「週末休みの土曜日。しっかりと楽しみましょうね。」
今日も、よい1日になりますように。
(ende.)
