
「この先、どれだけ生きられるか。
私が教えてあげようか?」
夜中に起きていると、ベッドの足下から
ささやき声が聞こえるかもしれない。
それは、私があなたのカラダを心配して掛けた
「おやすみなさい」を無視して起きてたから。
あなたは罰を受けなければイケないのよ。
余命を告げられるのは、命あるモノにとっては
前に延びたレールの行方が突如として
消失して、向こうは延々と闇がある景色。
しかもそうなっているのは、ジブン一人。
*
もし、私があなただったら…
私なら、残された時間を懸命に生き抜こうとする。
私に出来るコト。音楽、詩作。
人間が大好きなので、人間観察も。
でも、私も人間だから気丈に振る舞ってみても
やっぱりどこかで怯えてしまう。
だから、キモチを安定させるために、
今まで以上に周囲の方々と
親しい時間を過ごそうとするでしょう。
でも、基本の生活は、そんなに変わらないと思う。
今まさに、私が生きているコトの足跡を
ヒトの心に残してもらえるように頑張る。
だって、逝ってしまうヒトにとって
最もコワイのは、みんなから忘れ去られて、
誰からも顧みられなくなるコトだもの。

*
けれど、あなたに伝えたいコトバがあるの。
「あなたと私、折角出会えたのですから、
もうちょっと生きて、ご一緒に楽しい時間を
笑って過ごしましょうよ。」
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さあ、もう、おやすみになってくださいね。
暑い夜には、首筋の血流を冷やすと
程良くカラダが冷えて安眠できますよ。
明日へと想いを向かわせましょう。
「皆様、おやすみなさいませ。」
(ende.)
