J.S.バッハは協奏曲の技法をヴィヴァルディの作品から
編曲することで学び取っています。
さて、J.S.バッハの
《4台のチェンバロのための協奏曲 イ短調」BWV.1065》は、
ヴィヴァルディのどの曲から編曲されたものでしょうか。

(1)ヴァイオリン協奏曲 ホ長調 RV.265
(2)2つのヴァイオリンのための協奏曲 イ短調 RV.522
(3)2つのヴァイオリンのための協奏曲 ニ短調 RV.565
(4)4つのヴァイオリンのための協奏曲 ロ短調 RV.580

$Ms.Violinistのひとりごと-4台のチェンバロの為の協奏曲 バッハ2






















それは
「4つのヴァイオリンのための協奏曲 ロ短調 RV.580」。
J.S.バッハはこの頃すでに協奏曲の大家であった
ヴィヴァルディの作品から、コレルリ等の
独奏楽器と合奏群が渾然一体な《合奏協奏曲》から、
独奏楽器が合奏群と分かれた形式を導き出し、
その後の《ブランデンブルグ協奏曲》や
《ヴァイオリン協奏曲》等の作曲に成果を現しています。

「ヴァイオリン協奏曲 ホ長調 RV.265」は、
チェンバロ協奏曲ハ長調 BWV.976に編曲されています。

「2つのヴァイオリンのための協奏曲 イ短調 RV.522」は、
オルガン協奏曲イ短調 BWV.593に編曲されています。
《オルガン協奏曲》は、オルガンの手鍵盤と足鍵盤で、
《協奏曲のように掛け合い》を行うところから名付けられて
いるのです。合奏群が付くわけではありません。

「2つのヴァイオリンのための協奏曲 ニ短調 RV.565」は、
 オルガン協奏曲 ハ短調 BWV.596も編曲されています。

J.S.バッハは、他にもほぼ同時代の作曲家の作品から
10曲余りの編曲を行っています。
《4台のチェンバロのための協奏曲 イ短調」BWV.1065》は、
実際の演奏会で見ると、ステージの全面に4台のチェンバロが
並ぶので、壮観な風景です。
古典派時代のW.A.モーツァルトですら、同じ鍵盤楽器である
ピアノを用いた協奏曲で、最大で3台のピアノのための協奏曲が
最大ですから、やはりJ.S.バッハは凄いのか(!?)

$Ms.Violinistのひとりごと-4つのヴァイオリンのための協奏曲 ヴィヴァルディ









(Ende.大音楽家の関連
 …ヴィヴァルディからモーツァルトへ(第4夜) Jun 28, 2010)
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